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開催日:2021-07-29 令和3年外郭団体に関する特別委員会 本文

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  1. 神戸市議会 2021-07-29
    開催日:2021-07-29 令和3年外郭団体に関する特別委員会 本文


    取得元: 神戸市議会公式サイト
    最終取得日: 2023-04-24
    本文へ移動 ↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1   (午前10時0分開会) ◯委員長(徳山敏子) ただいまから外郭団体に関する特別委員会を開会いたします。  委員会運営並びに経済観光局関係6団体の審査を行うためお集まりいただいた次第であります。  最初に,委員各位の座席につきましては,正副委員長で相談の結果,お手元に配付いたしております定席表のとおりといたしますので,御了承願います。  次に,写真撮影の許可についてお諮りいたします。  自由民主党さん,日本維新の会さん及び日本共産党さんから,本日の委員会の模様を写真撮影したい旨の申出がありましたので,許可したいと存じますが,御異議ございませんか。  (「異議なし」の声あり) 2 ◯委員長(徳山敏子) それでは,許可することにいたします。  それでは,協議事項によりまして,まず,委員会運営についてであります。  本件につきましては,去る6月24日の当委員会理事会において協議いたしました結果,別紙委員会の運営について(案)のとおり決定いたしました。  また,当委員会の審査対象団体は別紙一覧表のとおり34団体となっております。  なお,一般財団法人神戸みのりの公社につきましては,7月1日をもちまして団体名称変更を行っていることから,一覧表を一般財団法人神戸農政公社に変更しております。  今後,この方針により委員会を運営してまいりたいと存じますが,御異議ございませんか。  (「異議なし」の声あり) 3 ◯委員長(徳山敏子) それでは,ただいま決定いたしました委員会の運営方針に基づき,当委員会を運営してまいりますので,委員各位の御協力のほどよろしくお願いいたします。  また,新型コロナウイルス対応として,常任委員会同様に6月議会における議会運営に基づき運営してまいりますので,御了承願います。  なお,本委員会においても,常任委員会と同様に審査局が複数ある場合には,局の入れ替わりに当たって15分の休憩を取ることといたしますので,委員の皆様の御協力をお願いいたします。  次に,委員会の審査日程についてであります。  審査日程につきましては,理事会において協議しました結果,お手元に配付いたしております一覧表のとおり実施することにいたしたいと存じますので,御了承願います。  実施視察につきましては,審査が早く終了する見込みである11月16日,もしくは12月24日の審査終了後に行いたいと存じます。新型コロナウイルス感染症等を踏まえ,改めて御相談させていただきますので,よろしくお願いいたします。
    (経済観光局) 4 ◯委員長(徳山敏子) これより経済観光局関係団体の審査を行います。  一般財団法人神戸観光局について当局の報告を求めます。  局長,着席されたままで結構です。 5 ◯西尾経済観光局長 経済観光局長の西尾でございます。本日はよろしくお願いします。では,座って御説明させていただきます。  それでは,ただいまから一般財団法人神戸観光局の事業概要につきまして御説明申し上げます。  お手元の事業概要の1ページを御覧ください。  まず,当法人の設立趣旨でございますが,神戸市及び周辺地域で形成する神戸観光圏における多様な観光資源の魅力を最大限に生かし,公民連携により観光事業を国内外において戦略的に推進するとともに,MICEの誘致・支援などの事業を行うこと。また,神戸港の振興事業を推進することにより,地域経済の発展と市民文化の向上,さらには国際交流及び国際親善,神戸港の発展に寄与することを目的としております。  1ページ中ほどから6ページには法人の概要を,7ページから12ページには定款を記載しております。  13ページを御覧ください。  令和2年度事業報告でございます。  令和2年度は,新型コロナウイルス感染症の拡大により観光動向が一変する中で,ウイズコロナ期に取り組むべき柱と事業を整理したロードマップを策定し,各種事業に取り組みました。  うち,感染防止対策(1)安全・安心な神戸観光の発信では,観光及び宿泊施設が取り組む感染症対策の見える化を図る感染防止対策取り組み宣言書を作成し,各施設での掲示を行うとともに,ホームページやSNSを活用し,神戸の観光及び宿泊施設の安全・安心を発信いたしました。  また,(2)管理施設における感染防止対策の徹底を行いました。  2.情報プラットホーム機能の強化。  (1)観光地域マーケティングの推進では,OTAデータや観光統計情報を定量的に把握・分析するとともに,マーケティング情報やコロナ禍の事業者支援策を適宜更新し,会員向けにマンスリーレポートをタイムリーに発信いたしました。  14ページをお開き願います。  (2)情報ハブ機能による会員支援では,神戸観光Link cafe onlineとして業界の枠を超えた学びとなるよう,会員のナレッジを取材して動画を作成し,会員限定に配信いたしました。  3.ローカルマーケットの開拓。  (1)神戸の魅力を再発見するでは,1)五感で神戸~Feel KOBE at home~や2)神戸で海外旅行といった各種キャンペーンを実施いたしました。  (2)神戸のまちで泊まる・巡るでは,1)STAY at KOBE~神戸に泊まって応援キャンペーン~として,会員施設で利用可能な宿泊及び食事券を半額で販売し,観光・宿泊業への需要喚起,医療従事者への支援を行いました。また,2)KOBE観光スマートパスポートとして,市内60の観光施設等で利用できる電子チケットを販売し,観光施設の利用促進と回遊性の向上に努めたほか,15ページを御覧ください,3)六甲山~有馬温泉アート・ナイト・プロジェクトなどを実施いたしました。  (3)神戸の露出強化では,1)神戸公式観光ホームページ・SNSの運営や,16ページをお開き願います,2)積極的な誘客プロモーションの実施などに取り組みました。  (4)その他事業。3)神戸ルミナリエ代替の取組では,第26回神戸ルミナリエは中止となりましたが,代替の取組として,神戸ルミナリエ作品の展示や光の装飾を実施いたしました。  17ページを御覧ください。  (5)フィルムオフィス事業。1)撮影支援活動では,映画やテレビドラマなど,合計123件の撮影支援を行いました。2)情報発信の強化では,神戸で撮影された作品の公開時期に合わせ,集中的に連携プロモーションを展開し,神戸の魅力を広く発信したほか,18ページをお開き願います,4)神戸フィルムオフィス設立20周年記念事業を実施いたしました。  4.新たなビジネスイベントの開発。  (1)新たなMICEスタイルの実施では,全国的にもいち早くハイブリッド会議開催支援助成金を創設し,安全・安心なMICE開催を促進いたしました。  (2),(3)といたしまして,国内外のMICE誘致プロモーション活動を実施したほか,19ページを御覧ください,(4)インセンティブツアーの誘致や(5)神戸国際会議場・神戸国際展示場の誘致営業活動に取り組みました。  (6)主催者・事務局への総合的なサポート及び地元大学・研究機関との連携では,新型コロナウイルス下において変化している主催者・事務局のニーズを捉えたサポートに努めました。  20ページをお開き願います。  (7)ユニークベニュー・アフターMICEプログラム開発の推進や(8)広報・宣伝の強化,(9)自主事業の企画・運営を実施いたしました。  5.ウオーターフロントエリアの価値向上。  (1)神戸港の振興では,1)ポートセールス関連事業や,2)市民と港を結ぶイベント・広報事業のほか,21ページを御覧ください,3)ウイズコロナ新規事業といたしまして,(ア)練習船5隻同時入港記念スタンプラリー,(イ)Global Rainbow @KOBE 2020,(ウ)Be The Light~神戸メリケンパーク・イルミネーション~を実施いたしました。  6.指定管理施設等の管理・運営では,(1)神戸国際会議場・神戸国際展示場や,22ページをお開き願います,(2)有馬温泉4施設,(3)萌黄の館,23ページを御覧ください,(4)港湾関連施設の管理運営を行いました。  24ページをお開き願います。  7.ポートピア81記念基金による補助事業につきましては,新型コロナウイルスの影響により多くの国際会議及び大型国内会議が中止・延期もしくはオンライン開催となった中で,現地とオンラインを併用したハイブリッド形式等で開催された会議に対して支援を行いました。  25ページを御覧ください。  参考といたしまして,新型コロナウイルス感染症の拡大による主な中止・延期事業や施設の休業状況等を記載しております。  26ページをお開き願います。  事業別収支明細書でございます。  なお,以下金額の100万円未満は省略させていていただきます。  表の左側,収入の部最下段,収入合計は22億2,000万円。表の中央,支出の部最下段,支出合計は24億2,200万円。表の右側,収支差額の部最下段,収支差額の合計はマイナス2億100万円でございます。  27ページから34ページにかけましては,正味財産増減計算書,貸借対照表等をそれぞれ記載しております。  35ページを御覧ください。  令和3年度事業計画でございます。  現在,新型コロナウイルス感染症に対するワクチン接種が進められておりますが,依然として先行きが不透明な状況にあります。このような中,感染拡大防止対策を徹底するとともに,ウイズコロナの時代にふさわしい取組を実施し,切れ目なくポストコロナにつながる持続可能な観光施策を進めてまいります。  観光関連分野においては,近距離マーケットをメインにして,自然や温泉,ウオーターフロントなどの神戸ならでは楽しみ方の提案を進めますとともに,SNSのさらなる活用などによるデジタルプロモーションを強化してまいります。  また,MICE関連分野においては,オンライン中心から対面にも対応した開催を支援し,神戸MICEブランドの認知と価値向上に向けた取組を進めてまいります。  これらのウイズコロナ対応でおもてなしの向上につなげ,神戸観光局のありたい姿である滞在型国際観光都市の実現,グローバルMICE都市の推進を目指してまいります。  35ページから39ページには,具体的な事業内容を記載しております。  40ページをお開き願います。  経営改善の取組状況でございます。  広域事業として,観光,フィルムオフィス,MICE誘致,神戸港振興の各事業を実施していく一方,収益事業として,国際会議場・国際展示場,有馬温泉4施設,神戸ポートターミナル・中突堤旅客ターミナル等を指定管理者として管理運営するとともに,観光及び港湾関係の附帯事業にも積極的に取り組むことで収益増と効率的な予算執行を図り,安定的な法人経営基盤の確立に努めてまいりました。  しかしながら,新型コロナウイルス感染症の影響を受け,収益事業は大幅な減収となっており,法人経営は非常に厳しい状況となっておりまして,引き続き収入の確保や既存事業の見直しに取り組み,安定的な法人経営に努めてまいります。  42ページをお開き願います。  事業別予定収支明細書でございます。  表の左側,収入の部最下段,収入合計は26億6,200万円。表の中央,支出の部最下段,支出合計は28億9,600万円。表の右側,収支差額の最下段,収支差額の合計はマイナス2億3,300万円でございます。  43ページから48ページには,予定正味財産増減計算書,予定貸借対照表等をそれぞれ記載しております。また,49ページには,令和2年度における主要事業の計画と実績の比較を,50ページには,平成30年度から令和2年度までの主要事業の推移をそれぞれ記載させていただいております。  以上,一般財団法人神戸観光局の事業概要に関して御説明申し上げました。何とぞよろしく御審議のほどお願い申し上げます。 6 ◯委員長(徳山敏子) ありがとうございます。  当局の報告は終わりました。  これより質疑を行いますが,この際,当局に申し上げます。  委員会の運営の効率化のため,答弁は適当なものについては当該団体の幹部職員からも答弁されるよう特に申し上げておきます。  また,委員各位におかれましては,長時間の3密を避けるべく,質疑の要点をおまとめの上,簡明にしていただくようお願いいたします。  それでは,一般財団法人神戸観光局について御質疑はございませんか。 7 ◯理事(高橋ひでのり) おはようございます。よろしくお願いいたします。  新型コロナの感染ということで,私,一昨年,神戸観光局,外特で,そのとき本当に神戸の神戸観光をどうやってつくっていくのか,非常に活発な議論がされた記憶があります。今,コロナの下でどうやってそういう神戸観光の方向性を示していくのか,非常に難しい局面だと思いますけども,私なりに,コロナというのは観光に行きたくても行けない,そういう方がほとんどになっている。ところが,コロナがなくても旅行になかなか行きたくても行けない方たちというのは結構いらっしゃるんですね。今日はユニバーサル観光,つまり高齢とか障害によってなかなか旅行にも行けない,そういう方たちの旅行を支援して,新しい観光需要を発掘するということについて,こういうコロナ感染で苦労しているときこそ,ぜひ考えてほしいなと思って質問します。  例えば,どんなことかということで,神戸ユニバーサルツーリズムセンターというのが16年前,全国初,神戸でできました。どんなことをやってるかということで,例えば,有馬のロイヤルホテルと提携をして,お風呂介護付安心ゆったり宿泊プランというのを開発されてます。これが,全国で初めてこういうプランがありますということで大きく紹介もされてやってらっしゃいます。こういう,これまでだと介護保険の対象にもならないということでなかなか──お金持ちの方はいろいろやってたかもしれませんが,いろいろ支援をして,介護が必要な車椅子の方でもゆったりと有馬の温泉を楽しめる,そういった企画をツーリズムセンターが提携されてやってらっしゃいます。今後,長期的には人生100年時代を迎えて,そういうニーズはどんどん増えていくと思うんですね。  あと,短期的には,ちょっと今年のパラ・オリンピックもちょっとどうなるか分からないという状況にはなってるんですが,来年,世界パラ陸上が神戸で開催されますし,ワールドマスターズも延期されて来年に開催されると,そういう世界・国内の障害者や高齢者に神戸を訪れて,神戸観光を楽しんでもらう,そういうことを考えたときに,このユニバーサル観光をやっぱり重視すべきじゃないかなと,私は非常に思いまして,まずその点について見解をお伺いしたいと思います。 8 ◯大藪神戸観光局専務理事 ただいまユニバーサルツーリズムについての御質問を頂戴いたしました。  ユニバーサルツーリズム,誰もが安心して旅行を楽しむということは本当に大切なことで,国におきましても,JNTO──日本政府観光局がこれからの観光がどうあるべきかというようなのを出してる中に,SDGsへの貢献ですとか,サスティナビリティーをどうすれば持続可能性かという中の1つにユニバーサルツーリズム,障害もそうですし,人種や国籍や宗教や思想やジェンダー,そんなのも全て含めた形でユニバーサルツーリズムの対応というのが必要であるという,推進していこうということを言っているところでございます。  私どもも必要だと考えているところでございまして,本市におきましては,ただいま高橋理事も御指摘いただきました,ユニバーサルツーリズムセンターを運営しているNPO法人ウィズアスが中心に取組を進めていただいているところでございまして,神戸観光局といたしましても,事業全体に係る補助金という形で支援をしているところでございます。  今後も人口が減少する一方で,超高齢化というのは進んでまいります。障害者手帳があるとかないとかそういうことではなく介護を必要とする,そういった方も増えてくると予想されますので,ユニバーサルツーリズムの位置づけというのは重要だと認識しているところでございます。もちろん,来年,パラ陸上も予定されているところでございまして,NPOウィズアスをはじめ,市の関係部局も様々ございます。そういったところとも連携を図りながら,ユニバーサルツーリズムの推進に今後も努めてまいりたいと考えているところでございます。  以上です。 9 ◯理事(高橋ひでのり) 非常に今後の重視すべき対象だという,そういう評価をしていただいてると思います。  観光だけじゃなくて,企画調整局が今,Be Smart KOBEなんか,車椅子の方たちや企業と一緒に,神戸市内を行動する,歩き回るときに,ぱっとスマホをかざすことによっていろんな情報が手に入る,自由に行動できる,そういった事業なんかも今されてますし,やっぱり来年に向けていろいろ考えていく必要があると思うんですね。  今おっしゃったように16年前に全国で初めて神戸ユニバーサルツーリズムセンターが結成され,神戸市もずっと支援してこられたと思います。観光庁が,大体各都道府県に最低1つという方針を示されていて,どんどん今,全国で数が増えてるんですが,神戸が日本全体のユニバーサルツーリズム推進ネットワークの事務局を担当しています。つまり,神戸が拠点になってるんですね,ユニバーサルツーリズムの。だからぜひ,こういった事業について,重視して,支援をしていただきたいんですが。  一方で,注目されている事業として,無料で車椅子を借りて返せる,どこでも車いす事業,これが2009年に始まりまして,当初4か所だった貸出拠点が,現在は12か所に増えて,2019年,コロナの前のときには,貸出しが1,000件を超えてるということで,これは全国的にも非常に評価されてる事業です。ただ,これ収益ほとんどないんですね,無料なので。土・日の運営の人件費とか保険費用──これ10万円ぐらいですけども,いろんな費用がかさんでいて,修理代を神戸科学技術高校に無償でやってもらったり,いろんな経費削減には努められてるんですが,神戸市からの助成金,今,年間100万円ということです。ほとんど車椅子の事業でもう消えちゃうそうですね。本来,神戸市からの助成金というのは,もっと車椅子の方,障害を持った方が来て,いろんなホテルを案内したり,コーディネート事業というのが本体ですから,肝心のコーディネート事業については,実際どうなってるかというと,もともとのNPOから300万円以上借入れをして,何とか令和2年度は賄った状況だというふうに聞いてます。やっぱりユニバーサルツーリズムを重視していくということであれば,ぜひこういった助成金の増額を検討していただきたいんですが,見解をお伺いします。 10 ◯大藪神戸観光局専務理事 先ほども助成というか補助をしているということで答弁させていただきました。神戸市からということですけれども,神戸観光局から助成させていただいておりまして,助成している以上は,先ほど高橋理事もおっしゃっていただいたような収支の状況も認識しているところでございます。もともと後半でおっしゃっていただいたツーリズムの支援事業というところで収益を得ていたんですけれども,さすがにコロナで来られる方,減ってしまって,そこで収益が上がらないということで,本体事業からも借入れをして,令和2年度を賄った状況であるというふうに認識しているところでございます。  実は,そういう意味では,ユニバーサルツーリズムセンターだけではなく,観光業界全体が本当に大変な状況でございます。このコロナで大変な影響を受けているところでございまして,私どもも,先ほど局長が読み上げさせていただきましたけれども,かなり厳しい財政状況の中でやらせていただいてるところでございます。私どもも,これから収支構造を見直しながら健全運営に向けて取り組んでまいる所存でございますが,今,ウィズアス様に補助金の増額ということでございましたが,ちょっと難しい状況かなと思っているところでございますので,御理解いただければと思います。  一方で,理事御指摘のとおり,先ほどもありましたようにパラ陸上とか予定されておりまして,重要性,多くの障害者が神戸に来ていただくことがあるだろうということは認識しておりますので,今後も市の関係部局,企画調整局の名前出ましたけれども,ほかにも本当にたくさんの部局が関わっているところでございますので,そういったところとも連携をしながら,ユニバーサルツーリズムそのものの推進というのは努めてまいりたい,そう考えているところでございますので,どうぞ御理解をよろしくお願いいたします。  以上です。 11 ◯理事(高橋ひでのり) ぜひ神戸市のほうに,来年にそういった大きなイベントがあるということで,協力要請を各部局と連携してやっていただきたいと思います。  ただ,今おっしゃったようにもともと旅行業の収入でコーディネート業務についての収入があったということで,確かに令和元年度については1,200万円ぐらいの収入があったそうですね。ただそれは,第2種旅行業という,そういう登録をして,それで専任職員を雇って,それで何とか,いわゆるコーディネート業務に対する対価を得ておられたわけですが,コロナの影響で第2種旅行業についてはもう廃止,登録をやめたそうです。つまり,今後はコーディネート業務自身はもちろん続くんですけども,そういった収入が少ししか見込めない。全体の事業の5%もいくかいかないかとおっしゃってましたけども。  だから今後は,第2種旅行業ができない中で,どうやってこの事業を支えていくかというときに,あんまり言いたくないんですが,神戸の4分の1程度の規模である明石のユニバーサルツーリズムセンターというのは,明石市から490万円,年間,助成金をもらってらっしゃいます。あと,神戸の3分の1程度の規模である高知でも,県から950万円の助成金が出てるそうなんですね。ぜひだからそういう,全国で今広がってますので,各地の状況なんかも参考にしてもらって,それでぜひ神戸市に対して助成金の増額ということを検討していただきたい。これは要望しておきます。  もう1つ,今後,会派として神戸市当局に対しても求めていきますが,もう1つ重要なのが,せっかくパイオニア的存在の神戸ユニバーサルツーリズムセンターは,もっと生かしてほしいといいますか,もっと学んでほしいということなんですね。例えば,神戸観光局としては,教育旅行のプロモーションに非常に力を入れてるということを前から伺っています。ただ,特別支援学校については,何か神戸観光の,修学旅行の要望があったら,もうすぐこのユニバーサルツーリズムセンターのほうに連絡をして,全てセンターがやってるということだそうです。ワンストップで相談できるということ自身は,学校側にとっては好ましいと思うんですが,せっかく特別支援学校の教育旅行のいろんなノウハウを持っているのに,神戸観光局としてはどうもそれを共有できていないようで,やはり今後,旅行会社が実際には教育旅行についてはされてるわけですけども,旅行会社へのアプローチにぜひこういったユニバーサルツーリズムセンターがやってるノウハウを学んで,それを今後の教育旅行のプロモーションに生かしていただきたいんですが,その点についてはどうでしょうか。 12 ◯大藪神戸観光局専務理事 御指摘ありがとうございます。教育旅行については,私どもも非常に力を入れているところでございまして,ワンストップという意味では,教育旅行ワンストップ窓口というような電話もつくってやっておりまして,年間200件ぐらい,このコロナ禍でもお問合せあるんですけれども,その中で特別支援学校についてというのがほとんどない状況でございまして,私たちもちょっとそういう意味では情報提供というのができてなかったのかなと思うところでございます。ちょっと調べてみますと,昨年,令和2年度は2万7,000人弱,コロナでかなり減ったんですけれども,中で特支の生徒さんが6校で231人,それでも中でも来ていただいているという状況でございます。ですので,我々も今後,状況をよく確認しながら,例えば,我々,教育旅行のホームページ,いろいろ改修しながら見やすいものであったり,情報発信に努めているところでございますので,そういったところにユニバーサルツーリズムに関する一定の情報を載せていくとか,まずはできるところからどんどん進めてまいりたいと考えているところでございます。  以上です。 13 ◯理事(高橋ひでのり) ありがとうございます。ぜひ検討していただきたいと思います。  最後になりますが,そういうユニバーサルツーリズムの知見,いろんなノウハウを神戸の観光政策に生かしていくということを考えたときに,このユニバーサルツーリズムセンターにお伺いしたら,ずっと県と連携して,兵庫県内のユニバーサルツーリズムセンターとのいろんな連絡調整をされてるそうで,今年度中に,兵庫ユニバーサルツーリズム推進連絡会議というのを,県と一緒に立ち上げるというふうに伺っています。もちろんそこには各市町も参加することは可能だということで聞いてますので,地域的にいうと,神戸が阪神間と神戸と担当してるわけですけど,あと,播磨にもありますし,但馬にもユニバーサルツーリズムセンターができるということで,そういうところと連携し,兵庫県やひょうご観光本部と連携しながら,兵庫県内で一体的にユニバーサルツーリズムを推進するということを,ぜひこの推進連絡会議に参加して,推進していただきたいなと思うんですが,見解をお伺いします。 14 ◯大藪神戸観光局専務理事 ただいま高橋理事から,兵庫ユニバーサルツーリズム推進連絡会議について御提案いただきましたけれども,私ども,その立ち上げについてはまだ情報とか連絡とかが入っていない状況でございますので,話がございました時点で,また改めて判断させていただきたいと考えます。どうぞよろしくお願いいたします。 15 ◯理事(高橋ひでのり) では,そういう提案がいずれあると思いますので,前向きに検討していただきたいと思います。  以上です。 16 ◯委員(川口まさる) このペースでいくと日,暮れてまいますので,私はさくさくいきますね。  一般財団法人神戸観光局さんの事業概要の14ページ,令和2年度事業報告の中で,「五感で神戸キャンペーン」や「神戸で海外旅行キャンペーン」として,それぞれウエブサイトを開設するなどしたことが記載されています。「五感で神戸キャンペーン」は,自宅にいながら神戸を五感で楽しんでもらうためのウエブサイトを,「神戸で海外旅行キャンペーン」のほうは,神戸で海外旅行気分を味わえるスポットを紹介したウエブサイトを,それぞれ開設したということなんですけれども。まず,これらのページのアクセス数と,一般財団法人神戸観光局さんとして,そのアクセス数についてどのように評価しているのか,まず教えていただけますでしょうか。 17 ◯大藪神戸観光局専務理事 「五感で神戸」,「神戸で海外旅行」についてということで御質問を頂戴いたしました。  「五感で神戸」につきましては,御説明いただいたとおりでございまして,まさに第1回目の緊急事態宣言のときに,神戸に来ないでというような発信をされた都道府県知事さんがいらっしゃった中で,そうじゃなくて,今は神戸に来れないけれども,神戸は皆さんを待ってますよというのを,五感で感じるような映像や音や有馬温泉の肌触りやと,そういう五感で感じるような発信をしたというところが特色でございまして,このページビュー数は1万1,878ページビュー。それから,ユニークユーザーという形で,一体何人見たのという数字なんですけれども,これが7,914──8,000弱でございます。  引き続いて実施いたしました,「神戸で海外旅行」でございますが,こちらのほうが1万2,684ページビュー,それから,ユニークユーザー数,何人見たかというのが8,249ということで,8,000を超える方に見ていただいたということでございます。  多いのか少ないのかということなんで,よそのサイトと比較するのもちょっと失礼かと思いまして,私どものサイトで,大体多いのというのは自然,特にこのコロナ禍では,こんな花が咲いたんだとかもともと多いんですけど,そこというのが結構──紅葉がねとかという,そういう自然の移り変わりというのは結構もともと人気ですし,コロナ禍でも人気なんですけれども。そういったのがお花見の場合で4,132ページビューでございます。紅葉の場合で5,038ということで,それより比較しても多くのページビューであったり,ユニークユーザー数を獲得できているかと思いますし,あとまた,ページの滞在時間というのも分かりまして,ページの滞在時間も平均3分程度ということで,コンテンツもしっかり見ていただけてるんじゃないかと考えているところでございます。
     緊急事態宣言下の観光情報として積極的に発信を行ったということで,多くの媒体への掲載も獲得できたところでございますので,広告換算額も,「五感で神戸」で3,800万円とか,「神戸で海外旅行」で6,400万円ということで,新聞,メディア,各種出ているということで,高い費用対効果を上げることができたと考えているところでございます。よろしくお願いいたします。 18 ◯委員(川口まさる) ありがとうございます。  令和3年度の事業計画のほう,当資料だと,37ページだと,「神戸で海外旅行」について,サイト開設後の展開が記載されていますが,これ見通しはどのようになっていますでしょうか。 19 ◯大藪神戸観光局専務理事 昨年度実施しました「神戸で海外旅行」,先ほども御説明させていただきましたように,多くのメディアに取り上げられまして好評であったと考えておりますが,昨年度は神戸のイメージ定着を目的としたような,海外旅行気分が味わえるような市内スポットを広くPRするというところにとどまっておりました。  今年度はそれだけではなく,実際に神戸を訪ねていただいて,楽しさを訴求しようということで,ターゲットを20代から40代の女性ということに置きまして,コンセプト動画ですとか,あるいは特集ページ,行ったらこんなところで楽しめるんだ,こんな回れるんだというような,そういった神戸観光のブランディングの深掘りなんかもできるような,そして実際に神戸に足を運んでもらえるような,そういった取組に進化させていきたい,そう考えているところでございます。よろしくお願いいたします。  以上でございます。 20 ◯委員(川口まさる) ありがとうございます。私,この「神戸で海外旅行」のほうなんですけど,きれいな写真を多数使っていて,見栄えがいいなというふうに感じています。動画などでコンテンツの充実を図るということなんですけれども,まずはユーザー数の向上がやっぱり大事かなというふうに思ってます。先ほどだと,費用対効果は高いということなんですけども。令和2年度のキャンペーン期間を通した実績で見ると,動画コンテンツを含んでるほうの「五感で神戸」のアクセス数と,「神戸で海外旅行」のアクセス数と,大きな違いはないように感じます。コンテンツの充実もいいと思うんですけども,コストをかけるのであれば効果的に行ってほしいと思います。  先ほど御説明あって,自然とか花見,紅葉なんかがコンテンツとして人気があるみたいなんですけれども,サイトのユーザーがどういったデバイスを用いて閲覧しているのかとか,あとはどういった経路でサイトに流入しているのかとか,そういったことも含めて,もちろんどういったコンテンツがよく閲覧されているのか,そういったことをよく分析して,ニーズに応じたサイトの構築を目指して,アクセス数の向上に努めてほしいと思います。その上で実際の観光収入につながるように,神戸の経済発展につながるように取り組んでいただきますよう要望いたします。よろしくお願いします。 21 ◯委員(大野陽平) よろしくお願いします。  旅行業界も観光業界も,コロナの直撃産業みたいなもんで,すごくダメージが大きい中,この神戸観光局さんってSTAY at KOBEとかKOBEスマートパスポートかな,いろんな事業をされてて,フェイスブックなんかはじめ,いろんな媒体で情報発信もされてて,私の周りなんかでもSTAY at KOBE申し込んだんだよとか,パスポートで遊びに行ったんだというのを,すごい喜びの声とか,次どんなことしてくれるんだろうという期待の声も大きくて,ありがたい存在だし,ぜひこれからも頑張っていただきたいんですけど。  1個,私,お尋ねしたいのは,旅行需要の平準化についてお尋ねしたいんですけど。やっぱりこの観光業って,年末年始とか,ゴールデンウイークとか,お盆とか,どうしても繁忙期と閑散期の差が激しくて,これは大きなこの業界の1つの課題かなというふうには思うんですけどね。何かこの神戸観光局として,こういった旅行需要の平準化,分散化に何か取り組まれてきたこととか,もしくは今後,何か取り組んでいこうということがあれば教えていただけますか。 22 ◯大藪神戸観光局専務理事 旅行業のまさに平準化というのは長年の課題であり,問題であったところでございます。これまで,私どもMICEという形で大きな会議であるとか,誘致も進めてきたところなんですけれども,これがコロナでなくなって初めて,平日の宿泊需要というのは本当にMICEに頼ってたところがあるんだなというふうな御意見,お話を宿泊事業者の方から頂戴したこともございます。まずそういうコンベンション都市というのをもう30年以上前に打ち出したんですけれども,そこからMICEというのを続けてきたという,国際会議件数も日本で2位というようなことで,世界はちょっとかなり差が出ますけれども,日本で2位というようなことを続けてこれたというようなのも実績ではないかと思っておりますし,あと,先ほど話題にも出ました教育旅行,こういったのはやはり平日に行われることが多うございますので,そういったのにも力を入れていきたい。さらには,感染状況が心配なところではあるんですけれども,この感染状況が落ち着いてきたら,神戸市と連携しながら,リピーター割引キャンペーンという形で,神戸に泊まっていただいた方,もう1度お得に神戸に,平日に限定して泊まってもらうというような,そういったキャンペーンもやっていきたいと思ってるところでございます。  平準化につきましては,やはり日本全体の働き方改革みたいなものもかなり影響するんじゃないかなと思っているところなんですけれども,そういった取組を進めながら,できるだけ平準化であったり,そして観光全体の活性化にもつなげてまいりたい,そう考えているところでございます。  以上でございます。 23 ◯委員(大野陽平) ありがとうございます。今,大藪専務おっしゃったとおり,日本全体がみんな同じ日に休んでというので,やっぱり混雑したりとか,料金がすごい上がっちゃったりとかというのは仕方がない部分もあるんですけど。例えば,僅かかもしれないけど,神戸市役所として,何か働き方改革して,休みの取り方を変えてみるとか,そういったことってやっぱり難しいんですかね。 24 ◯西尾経済観光局長 市役所における働き方改革,これについては我々も積極的に取り組みを進めておるところでございます。ただ,今御指摘いただいた,例えば,土・日の休みを変えるということについては,実際,市民のサービスをどういう形で提供するかということ,根本的なところに通じる話になるかと思いますので,その辺り,直ちに月・火を休みにしますとか,分散型にしますとかというのは,今,私のほうから申し上げるのはなかなか難しい状況にはありますが,今後の研究課題の1つかなと思っております。  以上でございます。 25 ◯委員(大野陽平) ありがとうございます。また研究してください。よろしくお願いします。  以上です。 26 ◯委員(川内清尚) 1点ちょっとお伺いいたします。22ページ,先ほどの報告の中で,国際会議場,それから展示場,利用実績,報告があったわけなんですが。これは令和元年度と比べて令和2年度は,まさに3月ぐらいからコロナ感染が始まりまして,これはもう致し方ないことかなと思っております。それにしても,結構,コロナ禍の中で実績的には評価できるのかなと思っておりますが。  1点,かなり以前から会議場とか,それから展示場,リニューアルについては,これ議論されてる問題・課題かなと思うんですけど,いまだにその姿が見えてこないというんですか,その方針が見えてこないというのが現実かなと思うんです。この辺のところ,現時点でどのように考えておられるのか。特に設備なんかもかなり古いままで,皆さん,参加いただいた方々もかなり不便を感じたりしてるんじゃないかなと思うんですね。  これから先は,今度はウイルス感染症対策も含めたリニューアルの在り方とか,例えば,トイレ1つにしても,蛇口をひねるんじゃなくて,タッチレスでお水が出るようにとか,いろんな形で,ドアを開けるにしても,エレベーターを触るにしても,タッチレス化というのはこれから求められるスタイルかなと思うんですけど,その辺の考え方,ちょっとそれも併せてお聞かせいただきたいと思います。 27 ◯末若観光MICE部長 現在の国際会議場及び国際展示場につきましては,最初の施設が建設されまして40年が経過してます。先生おっしゃるとおり,なかなか時代のスペックに合わない部分というのも出てきているところです。この再整備につきましては,平成25年3月に再整備構想を策定して,検討を進めていたんですけれども,平成25年6月に東京オリンピックの開催が決定したということで,東京での施設が利用できない状況に対応するために再整備のスケジュールの見直しをいたしました。その後,御存じのとおり,コロナが発生いたしまして,MICEを取り巻く状況というのも大きく変わっていく可能性があるかと考えています。そういったこともありますので,再整備のタイミングは,コロナの今後の動向も含めて慎重に見極めている,そういう状況になります。ただ,再整備自体はそういう考え方で,もうしばらく時間はかかりそうかなとは思っているんですけれども,最低限のユニバーサルデザインをはじめとしたスペックの維持というのは,ある程度の修繕で対応できる部分等につきましては,可能な限り時代に合うように対応していきたいと考えています。 28 ◯委員(川内清尚) ありがとうございます。今回はウイルスで,コロナの感染というんですが,ほかにまた今後,違ったウイルス感染とかも予想されるわけなんですよね。その辺も含めてぜひ早く,もう40年以上たってるんですから,できてから。早くやはりリニューアルの方針を打ち出していただいて取りかかっていただきたいというのは,これはもう要望するしかないので要望しておきます。  あと,国際会議と観光との位置づけというんですか,連携というのは,これも以前から議論されていることなんですが,例えば,海外から御夫婦で来ていただいて,御主人のほうは会議に出席している間,奥さんのほうは神戸市内観光とか,そういった会議と観光,この連携というのもこれから必要になってくるんじゃないかなと思うんですけど,その辺の考え方,お聞かせいただけませんか。 29 ◯大藪神戸観光局専務理事 MICE,国際会議と観光との関係なんですけれども,まさに旦那様が会議に出てる間に奥様が,最近は逆のパターンも結構あったりするんですけれども,そういうパターンであったりとか,早めに来て,ちょっと観光したりというニーズは非常に高うございまして,アフターコンベンションという言い方をしたり,会議ぜひ神戸でやってくださいというときに併せて神戸でやったらこんなユニークな経験ができますよと,例えば,神社さんでの邦楽の体験であったりとか,相楽園会館でお茶のお点前ができますよとか,そんないろんなユニークな体験を集めて,そういったのも提示させていただいて,神戸でやればこんなことができますよというような観光案内などもさせていただいているところでございます。  また,こういった面も,神戸観光局ということで,観光部と,そして港湾振興部とMICEの誘致推進が一体となってやれている,神戸観光だからこそ連携を持ってやれることだと思っております。これからもそういった部分,引き続き強化していきたいと思っているところでございます。  以上でございます。 30 ◯委員(山下てんせい) よろしくお願いします。2点あります。  まず1点目なんですけど,神戸観光局における評議会・理事会の回数を,年間どれぐらいやってるか教えてください。 31 ◯大藪神戸観光局専務理事 今年,去年はハイブリッドという形で開催いたしましたけれども,集まっていただくのは,理事会が年2回,評議委員会が1回,その合間に必要に応じて書面表決,コロナということもありますし,例えば,評議員さんの交代とかもございますので,そういったのを迅速に進めるために書面表決で複数回,開催しているところでございます。 32 ◯委員(山下てんせい) 理事会が2回というのが多いのか少ないのかという議論はさておき,今,少なくとも神戸観光局さんに参画されている理事の皆さんというのは,本当に神戸の観光の頭脳とも言うべき人が多いわけでございます。そういった中で,そういったメンバーとの意見交換といいますか,例えば,先ほど答弁の中にありましたけれども,神戸でのユニークな体験というのは,果たしてどんなものがあるのだろうかとか,あるいはこれから恐らくインバウンドというよりも働き方の中でのワーケーション,あるいは神戸での短期滞在型のオフィス,レンタルラボ,そういったものが主流になってこようかとなったときに,従来の観光という観点のみならず,働くということも視点に入ってこようかと思います。そういったことを考えたときに,ふだんからこういった理事,あるいは評議員の皆さんのお知恵を借りて,密に何か施策についての議論をする,いわば委員会のような,小委員会のようなものを設置して,もっと回数を増やすことはできないかという提案なんですけど,いかがでしょうか。 33 ◯大藪神戸観光局専務理事 まさにいい御提案いただいたかと思います。実際に理事の皆様集まっていただく,評議員の皆様集まっていただくという,そのトップの方ですので,なかなか難しいところもございます。山下委員御指摘のとおり,そのトップの方たちはいろんな御見識もお持ちですので,実はその都度都度,例えば,宿泊どうしようとか,あるいは交通事業者の方も理事にたくさんいらっしゃいますので,どんな状況ですかというふうに始まって,こういう施策どうでしょうとか,今度,こういうスマートパスポートをやろうと思うんですけれどとか,そういった御相談を,各理事に入っていただいてるから,評議員をやっていただいてるから,本当に必要に応じて御相談させていただいたりという機会は,本当に頻繁に持たせていただいております。特にコロナでございますので,悩み事もお互い多うございますし,私たちがいる,例えば,OTAから得た情報であったりとか,マーケティング情報であったりとかというのをお伝えしながら,実態感はどうなんだろうということも本当に聞きながらでないと,施策って進められない,特に本当にそういうことだと思っておりますので,まさに理事会の場だけではなく,個別にいろんなお話を聞きながら,させていただきながら,御相談,御指示,あるいは御指導いただきながら進めていきたいと考えているところでございます。  以上でございます。 34 ◯委員(山下てんせい) ありがとうございます。指摘するまでもなく,何らかやってらっしゃるだろうなと思うんですけど。ただ,それが日常のコミュニケーションの中で,いわば内々の話で埋もれてしまってはもったいないので,そういったものが委員会みたいな形で,ある程度見える化していただけると,神戸の観光でどんな議論が進んでるんだろうかということも我々はうかがい知ることができるんではないかという,そういった視点での提案だったんですけれども。そういったことはどうでしょう,考えてらっしゃいますか。 35 ◯大藪神戸観光局専務理事 ちょっと他都市さんの例とかもいろいろ見ても,そういった小委員会みたいなのをつくってらっしゃるケースというのはあまり多くはないんですけれども,必要性ですとかという御指摘もいただきましたので,検討していきたいなと思います。どうぞよろしくお願いいたします。  以上です。 36 ◯委員(山下てんせい) ぜひとも御検討のほどお願いいたします。  もう1つの質問なんですけれども,これは15ページにある内容なんですけど,公民共創事業ですね。公民共創事業を実施したというのは,共創ラボのことかなと私は思ってるんですけど,一応確認をまずさせてください。共創ラボのことですか。 37 ◯大藪神戸観光局専務理事 共創ラボという,公民共創事業ということで,一緒にやっていきましょう,民間の発案を得て,民間の方がこんな事業をしたいんだ。じゃあ,神戸観光局さん一緒にやりましょうよ。例えば,今でしたらコロナ禍で新しい観光施策要りますよね,皆さん一緒にやりませんかというような働きかけ,あるいは今年度は,神戸の夜市,一緒にやりませんかというような働きかけをしながら,応募をいただいて,その全てに応えるというのは予算の問題もありますから難しいんですけれども,一緒にやりましょう,あるいは予算はつかなくてももうちょっと一緒に頑張っていきましょうよという伴走型,そんないいネットワークつくったんだったらもうちょっと一緒に頑張りましょうよというような,そういう形で進めているのを公民共創事業と呼んでいるところでございます。ラボということでは,ちょっと違うかなと。 38 ◯委員(山下てんせい) すみません,昨年,経済港湾委員会をやってるときに,ROKKONOMADを視察させていただいたもので,その一環なのかなと私ちょっと勘違いしてました。すみません。ただ,六甲山のワーケーションやオンラインツアー等に取り組むとあるんで,間違ってはいないと思うんですね。  何が言いたいかと申しますと,まさにこの今後の神戸観光の肝案になってくるところかなと,六甲山のワーケーション。これをまず1つ,六甲山上のスマートシティー構想としっかり連携して頑張ってほしいなということと,あともう1つは,今後,やっぱりその六甲山上でのワーケーションというものがはやるといいんだけどなという懸念がありまして,といいますのは,やはり場所もちょっと山荘みたいなつくりをしてるんで,食料とかはちゃんと置いてあるんだけど,でも何か食堂があるわけでもないし,ちょっと外出するには遠いかなとか,アクセスの問題ですね。そういったところで大丈夫かなという懸念が若干あったり,どうせするならば,いわゆるグランピングのような形で,レジャーも抱き合わせという形で何かできひんかなみたいなことを考えたりするわけなんですけれども。こういったワーケーションの取組ということもまた非常に大事な視点ですので,特に神戸,そういうところで他都市にはできないこともたくさんあるわけです。そういったことを今後,観光局さんも参画してしっかり考えていただけるのかなという確認を最後にさせてもらいたいと思います。 39 ◯西尾経済観光局長 ただいま委員のほうから御指摘いただきましたが,共創ラボ,ROKKONOMADの件でございます。これ,今年度の3月26日に開設いたしまして,会員数的には登録で42名,法人も含めてというような状況になってます。月当たり延べ160名ぐらいが利用するというようなことで,かなり盛況に御活用いただいてるのかなと我々は思ってます。その中でワーケーションプログラムであるとかという形での提供もさせていただいているところでございますので,この辺り観光局とも連携しながら,さらにこのROKKONOMAD,六甲山上,摩耶山上,こういったところが魅力的なものになる取組を今後とも検討してまいりたいと思います。 40 ◯委員(山下てんせい) すみません,ありがとうございます。これ委員会じゃなくて外特なので,神戸観光局として,やはりそういったところにも入っていってもらえるのかどうかというとこをもう1回答弁お願いできますか。 41 ◯大藪神戸観光局専務理事 六甲山というのは本当に神戸の大きな財産の1つで,自然が近い,都市と自然,六甲山が近いというのは神戸の大きな魅力の1つです。滞在型観光を進めるにおいても,その六甲山の活用というのが,これまでも課題でしたし,今どんどん進んでるというのが本当にありがたいことだと思ってるところでございます。  ワーケーションは,先ほどもありました,働き方改革とか,そういったのも関係してまいりますし,いろんなやり方でワーケーションが進んでる。例えば,今までだったら,宿泊研修みたいな形のものをワーケーションと呼んでたり,あるいはちょっとしたアイデア出しみたいなのにワーケーションを活用したり,それとか,本当に個人で自分の時間が,あるいは成果が個人に出る方というのは,本当にレジャーと一緒に仕事ができたりと,それはもう働き方とリンクして,いろんな形のワーケーションが今後,日本でも発展してくるだろうと,私たちも思っております。いろんなやり方を神戸観光局としても検討であったり,研究しながら,神戸のよさを生かしたものを神戸市さんと一緒につくっていきたいと思っているところでございます。  以上でございます。 42 ◯委員(山下てんせい) 必ず財産になると思いますので,一つよろしくお願いします。  以上です。 43 ◯理事(林 まさひと) このコロナの感染症の大変な中で,観光という分野が,これまでの認識とか考え方を大きく変えざるを得ない状況にある分野だというふうに思います。令和2年度の事業報告でも,動向が一変したというふうに言われています。人々の行動が,いわゆる今の言葉で言えば人流ですけれども,ウイルスを拡散してしまう。だから,観光に出かけるとか旅をするということがそこに当たるわけで,このコロナの中の時期の観光をどうしていくのかということで苦慮されてるというのはよく分かります。5つの柱で報告がありましたけれど,やはり最初の安全・安心な神戸観光というものをつくっていく上で,感染防止対策取り組み宣言,神戸観光局モデルというのをされたということですが,参画施設が189施設というふうに報告になってますけれど,観光局に加入されてる会員数,全体ではどのぐらいの数になるんでしょうか。 44 ◯大藪神戸観光局専務理事 神戸観光局の会員が,現在295でございます。 45 ◯理事(林 まさひと) 会員,観光施設ばっかりではないとは思うんですけれど,その他の残りの会員の事業所だとか施設はどういうふうな取組を,この神戸観光局モデルでない取組になるのか,一緒にやってるけれども,参画の数の中に入ってないところというのはどういう状況なんでしょうか。 46 ◯大藪神戸観光局専務理事 今,理事御指摘のとおり,神戸観光局様々な会員いらっしゃいまして,交通事業者さんであったりとか,あるいは団体で商店街組合連合会さんみたいな,そんな形で入られてるケースもございます。それの合計で295ということなんですけれども,もともと去年281でして,この感染症取り組み宣言を一緒にやりましょうよということで,ちょっとアピールに回るというのも変なんですが,コロナ禍なんであまり回れないんですけれども,どうでしょうという御案内をさせていいただいて,僅かではあるんですけれどもちょっと増えたという状況もございます。じゃあ一緒にやろうかなと言っていただいた施設であったりとか,こういうの貼れてよかったと言っていただいた施設であったりとか,そういうのもございますので,こういう必要なものをどんどん発信しながら会員の増加にも努めていきたい,そう考えているところでございます。 47 ◯理事(林 まさひと) 分かりました。努力されて増えてきている。取組に参加されているところも増えているというふうに思うわけですが,今年も同様にこのモデルでやっていくということなんですけれど,引き続き増やしていく必要があるんではないかと。やはり経済を成り立たせる上で,この今の時代は,この感染防止対策,コロナを本当に封じ込めていく手だてをしっかりとって,観光スポットや施設だけでなく,広範囲に取り組んでいくということが必要だと思います。とりわけ,今,変異株で関東は大変な事態に──大阪もそうですけど,なってるわけですよね。人流を起こす,そういう事業を担当している部署ですので,そういう点ではしっかりと取り組んでいただきたいし,それぞれの参加してる事業所の,去年からの取組でどういう成果があり,どういうところに改善点があるか,いわゆるフォローをしっかりしていただきたいと思うんですけれども,そういうものは研修とか何かで担保されてるんでしょうか。 48 ◯大藪神戸観光局専務理事 この神戸観光局モデルというのをつくりましたときは,ニューノーマルという言い方が出てきましたけれども,一体この施設,私たちは何をしたらいいんだろうという業界団体の標準もなかった中で,こういうのをさせていただきました。外から見ても分かるものが要るよね,入って初めてこんな密な施設だったんだとか,そんなことにならないように外に表現しましょうということで始めたんですけれども。その後,例えば,厚生労働省さんがここはつくってこれやりましょうとか,兵庫県さんが兵庫安心モデルとかとやってるという中で,今は県が全体として,ひょうご安心旅というのを始めております。その中で引き継がれておりまして,神戸モデルというのもその引き金というのか,最初の矢を放ったことができたかなと思ってるところでございます。これだけではなく,ただ,神戸安心モデルをやった中で,研修なんかも取り組みまして,それはほかの事業所さんがこんな取組をしてるんだというのを他事業の人も見て勉強するというような,あいな里山公園の人がホテル見に行って,ああこんなことをやってるんだとか,そんなこともやらせていただいて,そういうのもほかの事業者の取組も分かってよかったというような声も届いているところでございまして,その時々に必要な事業を必要な中で進めていきたいと考えておりますので,どうぞ御理解よろしくお願いいたします。  以上です。 49 ◯理事(林 まさひと) 終わりますけれど,県が出る前に神戸市がこういうモデルを出して,先陣を切ったというのはいいことだと思いますし,引き続き,県の飲食店での掲示だとかいうのもあるわけですけれども,神戸市としての取組というのを,本当にこのコロナが大変な中で安全というものを最優先にできる,これはもう全市的な事業のどの部署でも言えると思うんですけれども,最優先にしてやっていただきたい,要望して終わります。 50 ◯理事(たなびき 剛) すみません,簡潔に。  フィルムオフィス事業のことで数点お伺いしたいんですが。17ページのフィルムオフィス事業の中の情報発信の強化ということで,公開時期に合わせて集中的に連携プロモーションを展開することによって,ロケ地として神戸の魅力を広く発信したということであるということで,ここに,「思い,思われ,ふり,ふられ」「スパイの妻」のロケ地とかいうふうに書いてあるんですが,例えば,これ公開時期に合わせたプロモーションというのは盛り上がっていくと思うんですが,公開が終わった後のロケ地については,どのようにPRしながら,そのロケ地を引き続き発信しているのか,ロケが終わった後の今の状況でどういうふうな位置づけになっているのかというのを教えてほしいんですが。 51 ◯大藪神戸観光局専務理事 フィルムオフィスについて御質問ありがとうございます。  神戸フィルムオフィス,昨年度,20周年ということで,日本で一番古いフィルムオフィスの1つということで,非常に多くの映画ですとかドラマですとか誘致しているところでございまして,コロナ禍の昨年でも123のいろんなものを誘致できたということでございますので,本当にたくさんのところがロケ地になっているということで,メリケンパークとか人気のところというのは,あれもある,これもあるというので結構大変な状況でございます。その中で,ちょうど昨年,20周年でございましたので,読み物としても楽しめるような,こんなロケ地がありますよというような,こんなところでこんな映画やドラマを撮りましたよというような,そういう冊子をつくらせていただいたりとか,ホームページで見ていただいてとかいうような形で,なかなか看板を現地に立てるとちょっと大変なことになってくるぐらいたくさんありますので,そういう形でやらせていただいてるところでございます。  特に,昨年でいいますと「スパイの妻」,これベネチア国際映画祭,世界三大国際映画祭で銀獅子賞という最高の賞を取った,それの監督が神戸出身で,神戸だからこそ撮れたというようなコメントも頂戴してるような,そんな映画もできたところでございます。そういう発信を続けていきたいですし,皆様にも知っていただきたい,そういう意味で先生の御質問は非常にありがたいなと思ってるところでございますので,これからもフィルムオフィス,もちろん公開時にやるのが一番効果的ですので,そこに一番経費も投入して,人も投入するわけなんですけれども,引き続いて知ってもらえるような,固定ファンがいるようなものでもたくさんあるかと思いますので,やっていければと思っているところでございます。  以上です。 52 ◯理事(たなびき 剛) 先ほどありましたように,僕もこの今回「思い,思われ,ふり,ふられ」のロケ地を巡るホームページを拝見させてもらったときに,実は地元の,ここロケ地なんやみたいなところが,これオール神戸でロケされたということなので,私,垂水区なんですが,ここの店がとか,ここの公園がというのがあったので,すごい感動したんです。先ほどメリケンパークなんかは,あれもこれもたくさんロケ地があって,看板の設置はみたいな話があったんですが,例えば,あれもこれもないようなところ,ここしかないようなところなんかはそういう案内サインを出しながら,ここがロケ地やったんよというような周知もしてもらえたら,地元の方も知らないようなところがロケ地になってたりすることがあるというふうに思いますので,そういうケースを見ながら,そういう設置もしていただけたらなというふうに思っておるのが1つと,実はこのロケ地については,やはり映画や映像を見ないとロケ地には行かないというのがまずあると思うんですね。そういう意味では,難しいのかもしれないですけど,映画なんかを見てもらうための努力みたいなのも必要なのかなというふうに思うんですね。やっぱり映画で見たあの場所に実際行ってみようというのがロケ地巡りの醍醐味というところがあると思うんですが,そういった辺りで何か仕掛けみたいなのというのは考えてらっしゃるんでしょうか。 53 ◯大藪神戸観光局専務理事 「思い,思われ,ふり,ふられ」は本当に神戸市内いろんな,それも今までロケ地とは思ってなかったような,地元の人がここってこんなきれいに見えるんだみたいなところが多数ございまして,非常に地域の方にも喜んでいただいた──公園を管理している地域の自治会長さんにも喜んでいただいたりとか,私たちもすごくありがたいお声を頂戴しているところでございます。ケース,ケースでいろいろ考えていかないといけないというのはそのとおりでございますし,去年でしたら広報紙になんかも,広報課さんの御協力も得ながら全市版,あるいは区民版なんかにここがロケ地ですよみたいなことも出させていただいたりもしたところでございます。映画に行ってもらうというのは本当にもう映画館の方からも,このコロナで本当に大変な思いをしてるのは宿泊事業者さんだけじゃなくて,そういう映画館を運営されてる方,映画関係者も本当にそのとおりでございまして,映画ってこんなに楽しいよね,映画館で見るとこんなに楽しいよねというのを,なかなか感染状況を見ながらというところはどうしても出てくるんですけれども,1席ずつ空けて,静かにマスクをしながらとか,安全に見るにはというようなガイドラインなんかもつくりながら,感染状況も見ながら,そしてこんな楽しいっていう発信を私たちも引き続き皆様と一緒にやっていきたいと,そう考えております。どうぞよろしくお願いいたします。  以上です。 54 ◯理事(たなびき 剛) ぜひともテレビとかで見る神戸の映像が全国の人に届けれるような,そういった活動も引き続き続けていっていいただきたいなというふうに思っておりますのでよろしくお願いします。  以上です。 55 ◯委員長(徳山敏子) ほかにございませんか。  (なし) 56 ◯委員長(徳山敏子) ほかに御質疑がなければ,一般財団法人神戸観光局についての審査はこの程度にとどめ,次の団体の審査にまいります。  それでは,株式会社有馬温泉企業について当局の報告を求めます。 57 ◯西尾経済観光局長 それでは,ただいまから株式会社有馬温泉企業の事業概要につきまして御説明申し上げます。  お手元の事業概要の1ページをお開き願います。  まず,当社の設立趣旨でございます。  昭和16年当時,温泉の湧出量の減少によりまして,有馬町は温泉を掘削する必要に迫られ,神戸有馬電気鉄道株式会社と共同出資の有馬温泉掘鑿有限会社を同年6月に設立,現在の有明泉源を掘削いたしました。  昭和22年3月,有馬町と神戸市との合併に当たり,全ての町有財産は神戸市に帰属いたしました。  昭和59年3月に株式会社有馬温泉企業に組織変更し,現在,自社所有泉源による給湯事業及び神戸市所有泉源のしゅんせつ工事等を行っております。  2ページ及び3ページには会社の概要を,4ページから7ページには定款を記載しております。  8ページをお開き願います。  令和2年度事業報告でございます。  なお,以下,金額の100万円未満は省略させていただきます。  当社では,我が国有数の温泉である有馬温泉において,引き続き顧客に満足していただける給湯サービスの提供や泉源工事の実施に努めてまいりました。  表にございますとおり,給湯事業では,有明1号・2号泉からの温泉給湯等により,営業収益は1,800万円,施設管理事業では,神戸市の泉源維持管理の受託により,営業収益は2,300万円となりました。  9ページには事業別収支明細書を記載しております。  10ページをお開き願います。  損益計算書でございます。表の右側,収益の部の下段,収益合計は4,100万円。表の左側,費用の部最下段,費用合計は3,700万円。表の右側,下から4段目にございますように,当期純利益は300万円でございます。  11ページから13ページには,貸借対照表等を記載しております。  14ページをお開き願います。  令和3年度事業計画でございます。  1事業計画といたしまして,給湯事業では,当社所有の泉源から旅館等への温泉の給湯等を行うとともに,施設管理事業では,神戸市所有の泉源からの温泉の安定供給を図るため,施設の維持管理を行ってまいります。  2経営改善の取組状況でございますが,より効率的な企業運営に努め,経営の安定化を進めるとともに,施設の計画的な維持修繕を実施するなど,事業を通じて有馬温泉の発展に寄与してまいります。  15ページには,事業別予定収支明細書を記載しております。  16ページをお開き願います。  予定損益計算書でございます。表の右側,収益の部下段,収益合計は4,200万円。表の左側,費用の部最下段,費用合計は3,900万円。表の右側,下から4段目にございますように,当期純利益は200万円でございます。  17ページから18ページには,予定貸借対照表等を記載しております。  また,19ページには,令和2年度における主要事業の計画と実績の比較を,20ページには,平成30年度から令和2年度までの主要事業の推移をそれぞれ記載しております。  以上,株式会社有馬温泉企業の事業概要につきまして御説明申し上げました。何とぞよろしく御審議のほどお願い申し上げます。 58 ◯委員長(徳山敏子) 当局の報告は終わりました。  これより質疑を行います。
     株式会社有馬温泉企業について御質疑はございませんか。 59 ◯委員(大野陽平) よろしくお願いします。  すごく優秀な会社だなというのを思うんですね。従業員3名で4,200万円ぐらい売上げがあって,配当も200万円されてて,利益剰余金も5,000万円近くたまっててという中で,これ過去にも多分質問があったことなんですけど,温泉を吸い上げてくるパイプが,カルシウムが詰まっちゃって,3人の職人さんが交換をしてるという中で,カルシウムが詰まらないようなパイプの研究をしたらどうですかというのが,過去あったと思うんですけど。研究とかってされたんですか。 60 ◯末若観光MICE部長 御指摘の件につきましては,私も引継ぎを受けておりまして,今まで管が,カルシウムが詰まらないような方法というのは,いろいろ模索をしてるところであります。管自体の素材という形というよりも,薬剤でスケールがつかないような方法ということの提案も受けました。ただ,やはり欠点もありまして,管にスケールがつかない代わりにカルシウム成分が給湯先の浴槽のほうで出てくる可能性があって,給湯先のほうでひと手間かかってしまうかもしれないというような課題もあるというふうに聞いています。そういうような状況もありますので,この方法というのは,我々としては採用していません。どこかでスケールがついてしまう,それが管でつくのか,給湯先でつくのか,完全に分解する方法があればいいんですが,様々な方法については,引き続き専門家等と協議しながら研究を続けてまいりたいと思います。 61 ◯委員(大野陽平) 分かりました。ありがとうございます。よろしくお願いします。 62 ◯委員長(徳山敏子) ほかにございませんか。  (なし) 63 ◯委員長(徳山敏子) ほかに質疑がなければ,株式会社有馬温泉企業の審査はこの程度にとどめ,次の団体の審査にまいります。  それでは,株式会社神戸商工貿易センターについて当局の報告を求めます。 64 ◯西尾経済観光局長 それでは,ただいまから株式会社神戸商工貿易センターの事業概要につきまして御説明申し上げます。  お手元の事業概要の1ページをお開き願います。  まず,当社の設立趣旨でございますが,昭和42年,神戸開港100年を記念し,同時に国際港都神戸の貿易,海運等経済関係主要機能の充実及びこれら相互の有機的連携を図るため,超高層ビル神戸商工貿易センターを建設し,その管理及び運営を行うことを目的としております。  2ページから4ページには会社の概要を,5ページから11ページには定款を記載しております。  12ページをお開き願います。  令和2年度事業報告でございます。  なお,以下金額の100万円未満は省略させていただきます。  (1)神戸商工貿易センターにつきましては,コロナ禍にあっても,より安全・安心で快適なオフィス環境を目指し,共用部トイレのリニューアル工事等を実施いたしました。  テナント誘致においては,新規テナントの入居等により,平均入居率は98.1%となりました。  一棟貸しの神戸サンボーホールでは,イベント中止等による運営事業者の厳しい経営状況を鑑み,賃借料の減額支援や,新たな顧客獲得のための情報発信強化に向けた取組を支援いたしました。  デザイン・クリエイティブセンター神戸では,ラボスペースの平均入居率は95.1%,レンタルスペースの稼働率は24.5%となりました。なお,指定管理者としての管理運営業務は,令和3年3月末の契約期間満了をもって終了いたしました。  以上,3事業を合計した営業収益は10億7,000万円となりました。  13ページを御覧ください。  (2)神戸ファッションマートにつきましては,神戸市の施工工事として,エレベーター改修工事や受変電設備遮断器更新工事等を実施いたしました。  テナント誘致においては,大型テナントの年度途中退去等により,平均入居率は82.8%となりました。  貸会場・展示場では,感染拡大防止のため,自主企画事業である市クラブの開催を見送ったほか,イベントの中止などにより利用件数が減少いたしました。  営業収益としては,11億7,600万円となっております。  14ページをお開き願います。  損益計算書でございます。表の右側,収益の部の下段,収益合計は22億9,100万円。表の左側,費用の部最下段,費用合計は16億7,500万円。表の右側最下段,当期純利益は4億2,500万円となりました。  15ページから18ページには,事業別損益計算書,貸借対照表等をそれぞれ記載しております。  19ページを御覧ください。  令和3年度事業計画でございます。  令和3年度は,各施設での感染対策を徹底し,苦境にあるテナントへの配慮に努めながら着実に経営改善の取組を推進してまいります。顧客満足度の高い,より安全・安心で快適なビジネス空間の創出に努めることにより,神戸経済の活性化に貢献してまいります。  19ページ及び20ページには,具体的な事業内容を記載しております。  21ページを御覧ください。  経営改善の取組状況でございます。  第5次中期経営計画に基づきコーポレートガバナンスを徹底し,収益の確保,効果的な経費の執行になお一層努めてまいります。  また,在宅勤務の環境整備を進めるなど,業務効率の向上と就業環境の改善に取り組みます。  加えて,ポストコロナの時代への対応も見据えつつ,第6次中期経営計画を策定してまいります。  22ページをお開き願います。  予定損益計算書でございます。表の右側,収益の部の下段,収益合計は21億4,400万円。表の左側,費用の部最下段,費用合計は17億3,600万円。表の右側最下段,当期純利益は2億8,500万円でございます。  23ページから25ページには,事業別予定損益計算書,予定貸借対照表等をそれぞれ記載しております。  また,26ページには,令和2年度における主要事業の計画と実績の比較を,27ページには,平成30年度から令和2年度までの主要事業の推移をそれぞれ記載しております。  以上,株式会社神戸商工貿易センターの事業概要につきまして御説明申し上げました。何とぞよろしく御審議のほどお願い申し上げます。 65 ◯委員長(徳山敏子) これより質疑を行います。  株式会社神戸商工貿易センターについて御質疑はございませんか。 66 ◯委員(松本のり子) ファッションマートの件でちょっとお聞きします。  今,このファッションマートの1階に──ここにも書いてありますが,工事をするということで,その工事をして入り口にキッチンカーを持ってきて,にぎわいをつくっていくということを聞いてるんですが,中にテナントに入っている皆さん方に聞けば,喫茶店の隣にキッチンカーを持ってこられると,とてもじゃないけれども,今でも厳しいのに困るとか,あるいはあと,ほかのテナントさんも,何ら相談なく神戸市が勝手にやろうとしてるというふうに,かなり批判的で,やはり相談をきっちりしてほしいということで,何回かお話合いがされてると思うんですけれども,まずその決めたことについて,なぜきっちり丁寧に御説明をテナントの皆さんにされなかったのかということをまずお聞きします。 67 ◯豊永経済観光局副局長 御質問いただきました,ファッションマートの前にキッチンカーをというお話でございますが,これそもそもの目的としましては,ファッションマートを含めた六甲アイランドの活性化ということを目的にしておりました。令和3年2月に公表されました六甲アイランドのまちづくりの将来の姿の中でも,地域のニーズを参考に検討を進めてまいりまして,そういった将来の姿の中で,日常の買物施設,飲食店等を充実させてほしいというような地域ニーズを受けまして,エントランス前広場のキッチンカーの誘致を検討しておったというところでございます。  なぜ地域に説明をしなかったかということでございますが,確かにこのような活性化策は地元の意見が重要だというふうに考えております。このキッチンカーの誘致につきましても,神戸市の担当者,それから神戸商工貿易センターが一緒になって,事前に近隣の自治会であったり事業者の団体と面談の上,御意見もお聞きしておるというところでございます。そういったときに,御意見としましては,開始時期については,やはりコロナということで厳しい状況もあると,そういうことに配慮してほしいというようなお声もありました。また,キッチンカー事業者が将来的にテナントとして六甲アイランドに定着するようにというような御意見もございました。また,テナントの方からは,コロナで人流抑制を図っているという中で,今の段階でのにぎわいづくりというのは理解できないというようなお声もあったということでございます。ということで,全く地元の方に説明をしてなかったというわけではございませんが,タイミングを見計らって今後も適切に地元の方,あるいはテナントの方には丁寧に御説明をしてまいりたいと考えております。 68 ◯委員(松本のり子) キッチンカーを持ってくることで活性化になるというのは,よく私も分からないんですが,一体何台ぐらいキッチンカーを持ってこられるんですか。 69 ◯豊永経済観光局副局長 特に何台ぐらいというふうに決めてるわけではございませんが,普通でいいますと,例えば,住宅団地の中にキッチンカーを持ってくるというような取組を神戸市でも別途やってる事業がございますが,そこでいいますと2台ぐらいを持ってきてるという事例がございます。  今回のキッチンカーの事業でございますが,そういった地元の方のお声も聞きましたので,もともと令和3年6月に工事を実施予定でございましたが,当面延期しまして,また,コロナの影響を見極めて,改めて再開の時期というのを検討していきたいと考えております。このことは,ファッションマートのテナント会の方にも御説明をしているところでございます。 70 ◯委員(松本のり子) 2台で本当に六甲アイランドの活性化ができるのかなとちょっと疑問に私は思うんですけども。むしろ,今までファッションマートなんかでは,1階の大きな広場のところ,1,000平米以上の大きな広場のところで,年に何回かの催物をして,そこでいろんな島外の方もいらっしゃって,でもってそこのテナントさんにもまた来た方がお店に入られて,結構,活性化になってたと。今年の夏は,来月は夏祭りも六甲アイランドでするというふうに言われてるんですが,そういった感染対策を工夫しながら地域でいろんな催物,これまで成功してた催物を含めて考えてこその活性化だし,にぎわいだと思うんですね。何かそこにぽんとキッチンカーを持ってくることが活性化にはつながると思いません。むしろ島内の人が,今まで例えば,ほかのスーパーで買ってたものをそのキッチンカーで買うだけのことだろうと思うんでね。今は夏祭りといえば,先週もメリケンパークでも商工会議所が夏祭りをしてましたし,いろんなところでまた工夫しながらの再開があると思うんですね。そういう意味では,このファッションマートの大きなイベント広場のところというのは,どのように,もうそろそろ何か対策を考えながらやろうとするのか,まだまだしないのか,その辺はどのようにお考えなんでしょうか。 71 ◯藤原神戸商工貿易センター総務部長 ファッションマートの吹き抜けのアトリウムプラザでございますけども,市CLUBという大きなセールがあったんですが,先ほど御説明させていただいたとおり,2年度は4回とも中止と,今年度も2回は中止とさせていただいて,10月以降の再開について,やはりコロナの感染状況を見極めながら,あと十分な感染対策ができるかどうか,そういうのを今,検討しているところでございます。それを踏まえて,再開できるかどうかというのを判断していきたいというふうに考えております。  また,六甲アイランドの島内において,アトリウムプラザというのは,まとまったスペースでございますので,地域の方からいろんな催物で利用したいということであれば,積極的に当社としても利用を促しているところでございますので,その辺りはまちづくりのほうにおいても,マートとしても協力していきたいというふうに考えているところでございます。 72 ◯委員(松本のり子) 10月以降,今後は感染状況を見ながら考えていくということですが,その会社の意向はそれで,テナントのそこに入っている皆さんに,こういう考えですよと,皆さんいかがですかということをちゃんと言っておられるのか。会社だけで進めているような気がしてならんのですけど。やはりその辺はどうなんでしょうか。言うべきだと思うんですけども。 73 ◯藤原神戸商工貿易センター総務部長 先ほど言いました,市CLUBというものでございますけども,これは当然,当社だけが単独で決めてるわけでもなく,御参加いただいているファッション関係のテナントさんともお話を聞きながら,中止についても決定させていただいてるというところでございますので,今後の再開についても,検討の中でテナントの意見も聞きながら考えていくということで,単独で私どもだけで決めてるというわけではございません。 74 ◯委員(松本のり子) 実際に何人かの方,理事長さん含めてお聞きして回りましたけれども,10月から見極めていこうというようなお話は一切おっしゃってませんでしたので,今の時点では会社の意向だけかなと思うんで,ぜひ早急に,本当に皆さん,やはり人が来ないということでは非常に困っておられます。入居率も82%と書いてますよね,それがさらに下がっていくということもあってはならんと思いますので,やはり入居者の方と一緒になって,いろんなことを考えるときは一緒になってやっていただきたいということを強く要望いたします。  それと,キッチンカーについては,テナントの皆さんが了承・納得しないうちは,これは進めるべきでないと思いますが,その点,最後いかがでしょうか。 75 ◯豊永経済観光局副局長 キッチンカーにつきましては,先ほども申し上げましたが,当面延期ということで,テナント会にも御説明をしております。コロナの影響を見極めまして,また,六甲アイランドの活性化,あるいはマート周辺の活性化というのは,当然,キッチンカー2台でできるものとは我々も思っておりません。都市局であったりとも一緒になって,全体で活性化を進めておるところでございます。そういった活性化への効果であったり,地元の方々の御理解をいただきながら,様々な取組を進めてまいりたいと考えております。 76 ◯委員(松本のり子) じゃあぜひ単独でするんじゃなしに,しっかりとテナントの皆さんの声も聞いて,納得しないうちは進めないようにしていただきたいということを申し上げます。  最後に,兵庫県の大規模集客施設対象に向ける休業等協力金の申請が今始まってるんですけども,六甲アイランドも1階のフロアが1,000平米以上で,1日20万か40万か入ってくると聞いてるんですが,これについて,6月の21日から申請受付してるのに,1か月以上たってもまだ兵庫県のほうから入ってこないいうことで,本当にテナントの方たちは毎日毎日が厳しい中,ぜひファッションマートを運営してるところとしても,県のほうに強く,早く協力金出せいうことを要請していただきたいと思うんですが,いかがでしょうか。 77 ◯藤原神戸商工貿易センター総務部長 県の協力金につきましてでございますが,御承知おきのとおり,私どものほうも大規模施設ということで申請させていただいて,返事を待ってるところでございます。特に私のほうから会社として要望する予定はございませんけども,ございましたらテナントさんのほうにもその分はお渡しさせていただきたいというふうに考えてございます。 78 ◯委員(松本のり子) 県のほうにまだかということぐらいちゃんと聞いてあげるのが,家主さんの責任だと思うんですよね。中にいらっしゃるテナントの皆さん,20社ぐらいの方が本当にもう大変な思いで,資金繰りどうしようかという思いで日々生活してるのに,よくここで平気で私どもは県に対して催促する気はありませんと,よく言ったなと思うんですけれども。きちんとテナントの皆さんの身になって,これは1か月以上も全然入ってこないんですから,ちゃんと言っていただきたい,県のほうに言っていただきたいと思いますが,再度お願いします。 79 ◯豊永経済観光局副局長 商工貿易センターだけではなくて,様々な飲食店に係る協力金につきましても,できるだけ早くということは常々神戸市のほうからも県には申し上げてるところでございます。改めまして,この大規模施設だけではなくて飲食店の協力金につきましても,できるだけ事業者の皆様方に早く行き渡るようにということは,県にも要望してまいりたいと考えております。 80 ◯委員(松本のり子) ぜひよろしくお願いします。  以上です。 81 ◯委員長(徳山敏子) ほかにございませんか。 82 ◯委員(藤本浩二) 少し聞き逃したかも分かりませんが,12ページの事業報告の中で,3行ほどちょっと読ませていただきますけども,「第54期(令和2年度)の営業収益は,新型コロナウイルス感染症の影響等を受け,22億4,617万円(前期比3.9%減)となったが,経費の精査・削減等により,経常利益は5億7,612万円(前期比1.5%増),当期純利益は4億2,565万円(前期比9.1%増)となった。」と書いてあるんですが,コロナウイルスでいろんなところで大変で,減収とかいろいろ言われてるんですけど。この前期比9.1%増となったと。この「経費の精査・削減等により」と,これはどういうことをされたんですか。 83 ◯藤原神戸商工貿易センター総務部長 当社としましても,ちょうど1年前の春,コロナ感染が拡大したときに,当社の収入が相当落ちるであろうというふうに見込みました。それを受けまして経費の削減を行ったんですが,主な項目としましては,修繕維持費を落としたりとか,あと,光熱水費の減,これはちょっと電気代の単価の減とか使用量の減とか,そういったものもございます。あと,最後の当期純利益が増となってますけども,これ令和2年度に固定資産税の収益の還付がございまして,これちょっと特別な事情でございますんですが,貿易センタービルの建物の評価を課税当局が誤ったということもございまして,6,000万円ほど還付がございました。そういったこともありまして,営業収益のほうは,当然,賃料の減額支援もやったりとか,展示施設の利用が落ち込んだんですけども,そういった経費の精査をした結果,経常利益が増えて,なおかつ固定資産税の還付もありまして,当期純利益が前期比増になったというところでございます。 84 ◯委員(藤本浩二) 次に聞きたかったのがそこなんですが,14ページと15ページにもありますが,特別利益3,965万9,000円,固定資産税還付金とあるんですが,これもう少し詳しく説明いただけますか。 85 ◯藤原神戸商工貿易センター総務部長 こちらの還付金につきましては,当社の貿易センタービルの建物の家屋の評価に関しまして,平成30年度に構造判定というところで評価が変更になりました。30年度に。それが適切に反映されてればよかったんですが,課税当局のほうがそれを見落としてまして,年間で2,000万円の減額になったということで,30年度以降,30年度,元年度の過年度につきましては,そちらの特別利益ということで約4,000万円。当該年度の令和2年度につきましては,先生もお聞きの費用の租税公課のところで2,000万円減額になったというところで,貿易センタービルの家屋評価の誤りが起きたものでございます。 86 ◯委員(藤本浩二) これはあくまで税務署側が間違ってたという。それに気がついて,税務署から還付できますよいうことで,そういう考え方でいいんでしょうか。 87 ◯藤原神戸商工貿易センター総務部長 これは神戸市の固定資産税課なんですけども,今年の1月,固定資産税課のほうから疑義があるので図面等を確認したいということで分かりました。実際に,主たる構造判定というのが,低層部分が鉄筋コンクリート,主立った上層部は鉄骨造りということで,従前は鉄筋コンクリートでの構造判定という税金計算だったんですが,建物全体の延べ床面積の一番大きなところで今後は構造判定をしなさいというふうに30年度に変わりまして,当社の場合は,鉄骨造りのほうが面積が広いというところで,この1月,改めて固定資産税課のほうが調査をされまして,判定の誤りがあったということで気がついたことでございます。 88 ◯委員(藤本浩二) それとあと,これデザイン・クリエイティブセンター,これKIITOのことですよね。あそこも管理されてるということですか。こちら。 89 ◯藤原神戸商工貿易センター総務部長 指定管理者として,令和2年度末まで管理者として管理をさせていただいておりました。 90 ◯委員(藤本浩二) ちょっとこちらかどうか分からないんですが,あそこ駐車場もこちら管理ですか。 91 ◯藤原神戸商工貿易センター総務部長 KIITOの建物の南側にございます駐車場は一部私どもが管理しております。一部は港湾局が管理しております。 92 ◯委員(藤本浩二) いつも思うんですが,KIITOができてから駐車場が一般の方使えないということで,あれだけの建物で1台も駐車場がないと。三宮から歩いてこいということか知りませんけども。ちょっとそこ何とかなりませんかね。 93 ◯西尾経済観光局長 貿易センターは指定管理者として公の施設を預かり,管理運営をしたということで,今回,御報告させていただいております。ですので,施設そのもののキャパでありますとか,在り方ということに関しては,この委員会でお答えするのはなかなか難しいかなと思っております。企画調整局なり指定管理者,公の施設を所有する局のほうに御確認いただければと思っております。 94 ◯委員(藤本浩二) 分かりました。ありがとうございます。  以上です。 95 ◯委員長(徳山敏子) ほかにございませんか。  (なし) 96 ◯委員長(徳山敏子) 他に御質疑がなければ,株式会社神戸商工貿易センターの審査はこの程度にとどめたいと存じます。  委員の皆様に申し上げます。  午前中の審査はこの程度にとどめ,この際,暫時休憩いたします。  それでは,午後12時45分より再開いたします。   (午前11時45分休憩)   (午後0時44分再開) 97 ◯委員長(徳山敏子) ただいまから外郭団体に関する特別委員会を再開いたします。  休憩前に引き続き,経済観光局関係団体に対する質疑を行います。  それでは,公益財団法人神戸市産業振興財団について当局の報告を求めます。 98 ◯西尾経済観光局長 それでは,ただいまから公益財団法人神戸市産業振興財団の事業概要につきまして御説明申し上げます。  お手元の事業概要の1ページをお開き願います。  まず,当財団の設立趣旨でございますが,産学官の連携に基づき,神戸市産業の情報化,高度化を推進することにより,市内産業の基盤強化と振興を図り,もって神戸経済の発展に寄与することを目的といたしております。  2ページ及び3ページには財団の概要を,4ページから11ページには定款を記載しております。  12ページをお開き願います。  令和2年度事業報告でございます。
     まず,1.公益目的事業。  (1)中小企業等支援事業。  ア,イノベーションの創出。  交流型事業創造サロン,神戸起業操練所では,多様な人材が交流・融合する場と機会を提供し,新規事業の立ち上げと新事業の成長を支援いたしました。  イ起業・創業の支援。  (ア)神戸開業支援コンシェルジュでは,神戸市内の中小企業支援機関がチームを組み,起業・開業に関するセミナーや課題解決のための専門相談など,開業に特化した支援を行いました。  (イ)インキュベーション施設の提供等では,起業家の育成・支援を図るため,低廉な事業スペースの提供と経営支援を行いました。  14ページをお開き願います。  ウ新分野進出の支援。  (ア)航空機産業参入支援事業では,大手川下企業への営業活動や品質保証体制の整備に関するアドバイスに加え,新分野進出についても支援を実施いたしました。  (イ)水素産業参入支援事業では,大学や大手企業による講演会や水素産業関連施設への見学などを実施するとともに,大手川下企業とのビジネスマッチングの場を提供いたしました。  (ウ)海洋産業参入支援事業では,将来的に成長の可能性がある海洋関連産業について,ニーズ調査や試作品の開発支援を行いました。  エ販路開拓・拡大の支援。  (ア)神戸発・優れた技術では,優れた技術や製品を有する市内中小企業者を神戸発・優れた技術として認定し,その技術や製品の強みを冊子やウエブサイトで全国に発信することにより,販路開拓・拡大や人材確保・育成などを支援いたしました。  15ページを御覧ください。  (イ)神戸セレクションでは,神戸らしいおしゃれで良質な商品を公募・選定し,インターネットショッピングモールや百貨店で展示販売会などを行い,新たな神戸ブランドの創出,販路拡大の支援を行いました。  (ウ)大手企業等とのビジネスマッチングでは,中小企業の主要な経営課題である販路開拓を支援するため,1)成長産業分野への中小製造業の参入促進支援や,2)新たな中小企業販路開拓支援事業に取り組みました。  オものづくり人材確保・育成の支援。  (ア)無料職業紹介事業,KOBE無料職業紹介所(はたらこうべ)では,人手不足に悩む中小製造業者のものづくり人材の確保を支援するため,工業高等専門学校などと連携し,中小製造業者とのマッチングを行いました。  16ページをお開き願います。  (イ)人づくり研修では,中小製造業者の若手従業員やリーダーなどを対象とした基礎研修を行いました。  (ウ)工業高校生の中小企業へのインターンシップでは,インターンシップや企業実習を通じて,優れた技術力を発揮するものづくり人材の育成を支援いたしました。  (エ)神戸マイスターでは,神戸市が神戸マイスターとして認定した技術・技能者について,社会的認知の向上を図るとともに,後進の指導など人材の育成を支援いたしました。  カ経営課題の解決支援では,(ア)専門家派遣や,17ページを御覧ください,(イ)出張型中小企業成長支援事業を行うとともに,(ウ)100年経営支援事業(事業承継支援)では,中小企業の事業承継の円滑化を図るため,ヒアリングや訪問相談を通じたニーズの掘り起こしや,後継者不在企業と起業家等外部人材とのマッチングに取り組みました。  (エ)ワンストップ相談窓口では,市内中小企業者の様々な経営課題に対応するため,神戸商工会議所などと連携し,経営や金融に関する窓口相談等を行いました。  (オ)新型コロナウイルス感染症関連支援情報の提供などでは,当財団がこれまで支援してきた企業を対象にアンケートを実施し,電話による情報提供等を行いました。また,神戸市などと協力して,中小企業の経営者が気軽に相談できる窓口を設置したほか,18ページをお開き願います,(カ)セミナー・研修の実施や,(キ)産学官連携事業を実施いたしました。  (2)施設の管理運営では,指定管理者として神戸市産業振興センターの管理運営を行いました。  19ページを御覧ください。  2.収益事業等でございます。  (1)施設事業では,神戸市産業振興センターにおいて利用者の利便性向上を図り,(2)シューズ産業販路開拓支援事業では,展示会出展支援とネット販売を行うとともに,ケミカルシューズ産業界を対象としたセミナーを神戸市と共同で開催するとともに,セミナー参加企業への個別支援を行いました。  3.法人会計。  (1)ICT導入支援事業では,市内中小企業のテレワーク環境の整備や非対面型ビジネスモデルへの転換等を支援いたしました。  20ページをお開き願います。  事業別収支明細書でございます。  なお,以下金額の100万円未満は省略させていただきます。  表の左側,収入の部最下段,収入合計は5億2,000万円。表の中央,支出の部最下段,支出合計は5億2,100万円。表の右側,収支差額の部最下段,収支差額の合計はマイナス100万円でございます。  21ページから27ページには,正味財産増減計算書,貸借対照表等をそれぞれ記載しております。  28ページをお開き願います。  令和3年度事業計画でございます。  日本経済は新型コロナウイルス感染症の影響により経済活動が大幅に抑制され,特に飲食業や宿泊業等は深刻な状況となっております。  また,製造現場をはじめ,あらゆる業種の事業推進の場において,デジタル化による組織やビジネスモデルなどの経営変革ニーズはかつてないほど高まっております。  このような状況の下,当財団では,地域の中小企業の成長・発展を支援するため,地域の関係機関・団体との連携をさらに強化していくとともに,市の産業振興行政の一翼を担う団体として,各種施策を着実に推進してまいります。  28ページから33ページには具体的な事業内容を記載しております。  34ページをお開き願います。  経営改善の取組状況でございます。  (1)中小企業支援サービスの充実といたしまして,神戸市や関係機関との役割分担の明確化及び連携強化により,施策の相互補完,事業の効率化,相乗効果の発揮を図っております。  (2)組織力強化と業務効率向上につきましては,中小企業支援を機動的かつ組織的に展開するため,フラットな組織体制の移行を進めております。  35ページを御覧ください。  (3)財政基盤の強化としまして,事務事業の見直しに努めるとともに,自主事業の拡大等を図っております。  36ページをお開き願います。  事業別予定収支明細書でございます。  表の左側,収入の部最下段,収入合計は5億3,100万円。表の中央,支出の部最下段,支出合計は5億3,100万円。表の右側,収支差額の部最下段,収支差額の合計は60万円でございます。  37ページから41ページには,予定正味財産増減計算書,予定貸借対照表等をそれぞれ記載しております。  また,42ページには,令和2年度主要事業における計画と実績の比較を,43ページには,平成30年度から令和2年度までの主要事業の推移をそれぞれ記載しております。  以上,公益財団法人神戸市産業振興財団の事業概要につきまして御説明申し上げました。何とぞよろしく御審議のほどお願い申し上げます。 99 ◯委員長(徳山敏子) 当局の報告は終わりました。  これより質疑を行います。  公益財団法人神戸市産業振興財団について御質疑はございませんか。 100 ◯理事(上畠寛弘) 昨年も私,ここで質疑させていただきましたけども,接遇ホスピタリティー等の観点は大変重要であり,やはり真摯になって対応していただきたいと。その中でもちょっと問題のある職員の方がいらっしゃって,これについてはかなり企業のほうからも様々クレーム等もあったり,やはり外郭団体ということで,神戸市の看板を背負ってるわけですから,ここは是正・改善していただいて,きちんとやっていただきたいと,そういう観点から質疑させていただきました。1年たちまして,その点についてはどのようになったのか,経過御報告いただけますでしょうか。 101 ◯瀬合公益財団法人神戸市産業振興財団常務理事 ただいま上畠委員から御指摘のありました,ちょうど1年前の外郭団体に関する特別委員会で,上畠委員の下にも,当財団の職員の中小企業の方への接遇が少し問題があるのではないかという声が届いて,それについて御指摘をいただいたという経過がございます。  この1年間,まずやってまいったことでございますが,当該職員につきましては,その後,改善,それから注意喚起等々も重ねてまいりました。ただ別途,この職員につきましては,職務専念義務違反でありますとか,個人情報の漏えい等々も幾つかの当財団の就業規則違反が認められまして,処分を行ったところでございます。複数回行ったところでございます。その結果,最終の人事評価等々も併せ持って,現時点におきましては,この職員は財団の職員としてはもう既に在籍していないという状況になってございます。  他の職員につきましては,今,コロナで非常に苦しい中小企業のために,やはり財団の職員が一生懸命,本当に誠実に対応していくためのホスピタリティー,これをまず研修を重ねてございます。これは私自身が講師になった研修,これを幹部向けも含めまして5回。それと,今年度からは人材育成専門官という新たなポストを民間の中小企業診断士の方に委嘱しまして,実際に企業に行ったときにどういう話し方をすればよいのかという接遇の話から,スキル,知識とかそういうものについてもこの人材育成専門官をべったり張り付けまして,研修を重ねているところでございます。  さらに,マナーも含めた実践的な支援ということで,ビジネスプロデューサー事業,34ページの(1)の4),ちょうど真ん中ほどでございます,市と連携しというところでありますけれども,このビジネスプロデューサーという方も,財団の職員に張り付きまして,企業訪問先にも同行していろいろ指導をすると,こういうこともやってございます。  いずれにしましても,委員の御指摘以来,研修あるいは実践的な人材育成専門官をはじめとした研修体制を整えてきたところでございます。 102 ◯理事(上畠寛弘) ありがとうございます。その者についてはかなり周囲にも悪影響を及ぼしてたみたいで,本当に一生懸命頑張ってらっしゃる職員の方々,1社1社に電話されて,真摯に対応されてる中で,やっぱりそういったことがありましたから,ちょっとお伺いさせていただきましたけども,承知いたしました。  ビジネスプロデューサーによってさらに支援の在り方というのを強化されたということ,この点についても,もともと評判もいい,声も結構私にも届いておったんですけども,さらにそこの点について強化されるというところでございますので,期待しておりますので,今後も頑張ってください。ありがとうございます。 103 ◯理事(堂下豊史) 感染症の流行によりまして,多くの市内中小企業者が引き続き厳しい状況にあります。一方で,この事業環境の変化を転機と捉え,顧客のニーズや自社の強みに着目し,事業の見直しに取り組んでおられる事業者もいらっしゃいます。神戸市産業振興財団には,事業者の皆様に一層寄り添った取組が期待されます。  一方で,事業の削減,見直しも行っております。削減された事業の1つが,人手不足に悩む中小製造業に対する支援として,平成28年から始まった無料職業紹介所です。ものづくりにおいて,人材は重要な基盤です。少子・高齢化に伴う労働人口の減少が続く中,中小企業の人材確保は特に厳しくなっており,こうした事業は削減ではなく,拡大すべきではなかったのでしょうか。厳しい経営環境に置かれる市内中小企業へのさらなる支援が求められますが,神戸市産業振興財団として,市内中小企業の現状と課題をどのように認識をし,中小企業の支援に今後どのような取組を行うのか,無料職業紹介所廃止に至った理由と併せて見解を伺います。 104 ◯瀬合公益財団法人神戸市産業振興財団常務理事 無料職業紹介所の件でございます。  委員御指摘のとおり,この事業につきましては,令和2年度末をもって廃止をいたしております。それに係る現状認識というか,当時の認識でございますけれども,私ども,委員御指摘のように新型コロナウイルス感染症の影響によって,企業様が非常に大変厳しい状況に置かれているということをアンケート調査を行いまして把握をしたところでございます。  その当時,一番喫緊の課題として回答があったものは,やはり販路の拡大が見込めない,売上げが減少している,販売機会が喪失している,資金繰りが厳しいというような形で,かねてより神戸の中小企業は人材確保も課題であるというところはあったんですけれども,昨年度,このコロナの中では,むしろ手元流動性をどう増やすのかとか,販路をどうするのかというところに,非常に顕著に皆さんの危機意識があったというところでございます。  御指摘の無料職業紹介事業につきましては,委員御指摘のとおり平成28年の9月1日から始めました。以来,5か年度にわたりまして,非常に丁寧なマッチングをしてまいりました。この丁寧なマッチングは,求職者に対しては工場見学に一緒についていくとか,あるいは企業訪問に一緒についていく,随行する,それから求職をしている企業側には求人票の書き方から面談の仕方といった形で,非常に丁寧にやっておったということでございます。  都合,これにかかっておった事業費が年間で大体1,500万円かかってございました。令和2年度では,結局,最終的なマッチングは12件と,大体5か年度平均でも13~14件ぐらい1年間でマッチングし,実際に就職に至っていたという,こういう事業でございます。これにつきまして,なぜ廃止したのかと,むしろ拡大すべきではないかという御指摘でございます。  これにつきましては,もちろん当財団の体制が非常に拡充ができるのであれば,あるいは予算もさらに拡充できるのであれば,そういう判断もあるのかもしれません。しかしながら,これは非常に効率的には,なかなか難しいものがあるなと。折しもコロナで予算もなかなか増加が見込めない,むしろ財団の改革をやっていかないといけない,中小企業のニーズは販路の開拓であったり,ビジネスチャンスの拡大であるというところから,総合的に考えまして,この無料職業紹介事業につきましては,廃止をするという判断に至ったところでございます。  以上でございます。 105 ◯理事(堂下豊史) 今後の方向性,産業振興財団としての,そこのあたりの答弁抜けてると思いますけど,お願いします。 106 ◯瀬合公益財団法人神戸市産業振興財団常務理事 今,我々産業振興財団としては,中小企業様の新規市場開拓,販路の拡大・開拓,新規商品の開発の支援,ここに注力をしていきたいというふうに当面は考えてございますが,これ,コロナが落ち着いて,また企業の収益力が上がったり,あるいはその販売機会が十分,次の課題として,やはり人材なんだというところであれば,そこは機動的に我々も財団として,またこれは市と協議もして考えてまいりたいというふうに思ってございます。 107 ◯理事(堂下豊史) 財団として市場拡大,あるいは販路開拓に注力をしていくという趣旨の御答弁だったと思うんですが,決して中小企業の人材確保の課題が解決したということではないので,この無料職業紹介所廃止,これの受皿となる事業,これ経済観光局としても必要だと思うんですが,このあたり,どのように取り組まれるんでしょうか。 108 ◯西尾経済観光局長 我々局といたしましても,就労支援,様々取り組んでまいりました。今年度につきましては,特にこのコロナ禍における休業等に遭われている方がおられるということで,上半期に集中的に合同企業説明会を開催するなど,そのとき,そのとき,タイムリーに時期を捉えまして,そういった就職マッチングイベント,こういったものを重点的にやらせていただいているところであります。  今後につきましても,なかなか不透明な状況ではございますが,雇用環境というのは厳しいというのは依然続いてまいると思いますので,そういったことを捉まえながら,適時適切に対応できるような施策を講じていきたいと,こう考えております。 109 ◯理事(堂下豊史) よろしくお願いします。  販路開拓の観点からですけども,コロナ禍でも事業を見直して,需要獲得,あるいは販路開拓,あるいは新事業創出の取組を行っている事業者が私の周りにもいらっしゃいます。一方で,この販路開拓や営業についてのノウハウを有していないために,事業拡大に二の足を踏んでいる事業者も少なからずいらっしゃいます。先ほどの説明にもありましたが,神戸市と連携し,民間専門人材と財団職員が市内中小企業等を訪問し,事業課題解決のために,企画提案,実行支援を行うという財団としての取組に大いに期待をしているところですけども,これらの取組が,今申し上げたような二の足を踏んでいる事業者の販路拡大支援につながることを期待をしております。この事業はどの程度の数の事業者を支援していこうと見込んでおられるのか伺いたいと思います。 110 ◯瀬合公益財団法人神戸市産業振興財団常務理事 ただいま御指摘のあった事業は,34ページの,先ほど上畠委員のときにも少し触れさせていただきました(1)の4)の事業が代表例でございます。市と連携しまして,ビジネスプロデューサー,これは特許庁のビジネスプロデューサーも兼任をされておられる方,それから国際的なコンサルティングファームに在籍をしている公認会計士で企業支援にかなり精通をしている方,そして市の経済政策課の職員,それと神戸市産業振興財団の職員,この三位一体で1社1社の企業に訪問いたしまして,そしてそこの経営者──基本的には社長様に事業への思いなども聞くところからスタートして,実際,どういうところに課題認識をお持ちなのか,何が悩み事なのかということを聞いて進めている事業でございます。  数でございますが,今年度は現状のところ22社を予定をしております。これだけ丁寧にやっていく事業ですので,効率的にはなかなか難しいというふうにお感じになられる方もおられるかもしれませんけれども,これは生産波及効果とか,あるいは非常に雇用にもつながっているような企業も含めまして22社に,今事業者のニーズも聞いて入っているところでございます。 111 ◯理事(堂下豊史) 22社の選定の基準も御答弁いただきたいんですけども,私は本当に課題だなと思うのは,先ほど申し上げたように,二の足を踏んでいる,声を出せない事業者ですね,相談したくてもなかなか相談できない事業者が少なからずいらっしゃると思うんですよ。そのあたり,22社の選定基準と併せて,やっぱりその辺の潜在的なニーズも掘り起こした上で,より多くの事業者への支援につなげていくべきだと思うんですが,そのあたり,再度御答弁お願いします。 112 ◯瀬合公益財団法人神戸市産業振興財団常務理事 声がなかなか発せられないとか,潜在的なニーズをどう掘り起こしながらこういう支援に結びつけていくのかということでございます。  当財団の事業で,開業から経営相談まで丁寧にやってございます。その中で,ページで申し上げますと17ページに出張型中小企業成長支援事業というのがございます。これは,財団の事業が,こっちからアクティブに企業様に電話でまず連絡をして,何かお困り事ないですかというようなところから始めて,潜在ニーズを要は掘り起こす事業だと御理解いただければと思います。  実際に,テレアポでアポイントが取れた企業に200社──昨年度ですけども訪問をしていくというような取組でございます。これは,銀行から現職の行員を派遣をいただきまして,こういう事業に当たっているというような事業でございます。  いずれにしても,こういうことを重ねながら,企業のニーズをしっかりとくみ上げながら,先ほどのような販路開拓コーディネート事業などにつなげていくということが重要だと理解してございます。 113 ◯理事(堂下豊史) この事業,今年度からですかね。(「はい,今年度からです。」の声あり)  初年度22社ということで,それはまあ,ぜひお取組をいただきたいんですけども,繰り返しますけども,本当に22社どころではない数の中小企業の皆様,支援必要な事業者がたくさんいらっしゃると思うんですね。どの程度まで,これ将来的に広げていこうとしているんですか,いきたいんですかね。 114 ◯瀬合公益財団法人神戸市産業振興財団常務理事 今年度から始めた事業ですので,これについては事業の進捗を見ながら,また具体的な数値については,現時点では定めてございませんけれども,委員の御指摘も踏まえまして,そして事業者のニーズもしっかりと酌み取りながら,数値についてはまた検討してまいりたいと思います。 115 ◯理事(堂下豊史) 局長に伺いたいんですけども,こういう事業にこそ,やはり人と予算をきっちりつけて,市内中小企業のさらなる発展のために御尽力いただきたいんですけども,御答弁いただけますか。 116 ◯西尾経済観光局長 この事業に限らず,私としましては,コロナ禍における中小事業者の皆様をどういう形で支援していくかということを検討して,この1年数か月過ごしてまいりました。その中で,様々な取組をやらせていただき,今回御指摘いただいているような事業についても,新規に取組を進めたところでございます。  市全体で申し上げますと,かなり厳しい財政状況ではありますが,その中で優先順位をつけて,効果的な事業に適正な予算を配置していきたいと,こう考えております。  以上でございます。 117 ◯理事(堂下豊史) ありがとうございます。ぜひ,その方向でよろしくお願いしたいと思います。  最後,もう1点伺いますけども,いわゆる販路開拓に加えて,売りたい企業,買いたい企業のマッチングの取組ですね──商談会の取組,このあたりももっと推進してほしいという声も私聞いてるんですけども,このあたりの現在の取組,あるいは今後の取組,御見解を伺いたいと思います。 118 ◯瀬合公益財団法人神戸市産業振興財団常務理事 商談の場ということだと理解をしてございます。様々な形で,我々もその商談の機会をつくろうということで,今年度から事業をスタートさせているものもございます。例えば,今週,月曜日からですけれども,今,地下鉄の三宮駅構内で,新しく,コロナでなかなか物が売れない,売る場がないという方に対して,往来の多い駅という公共空間を利用しまして販売にチャレンジできるという,そういう機会を設けるためのKOBEそらゆめマルシェ事業というのも今週から始まってございます。初日,2日ともに商品が完売するという,そういう報告も受けてございますので,これは一例でございますけれども,我々はやはり販路の開拓・拡大,新商品の開発支援等々に全力を傾注していきたいと思ってございますので,あらゆる機会を通じて,コロナと対峙しながら企業のためにやっていきたいと思ってございます。 119 ◯理事(林 まさひと) ちょっとかぶるかもしれませんけれど,質問少しさせていただきます。
     まず,新型コロナ,この感染症発症する中で,国からは自粛要請が出されて,中小企業の方々,本当に事業の存続をかけて,当初,融資を申し込まれました。市の認定書をもらうために,本当に多くの事業主さん方は産業振興センターの受付に向かわれました。産業振興センターの財団の皆さんも深夜まで御奮闘いただきました。10階で受付をされていたスタッフの方は,今日来られた方は今日中に手続を申請しますということで,深夜まで頑張るとおっしゃっておられました。神戸市の制度融資で,もちろん国民生活金融公庫も大いに頑張っていただきましたが,信用保証協会の広報を見ていても,今,中小事業者が金融支援等協力金などの支援で,このコロナ禍をしのいでいる,頑張っているということが分かると思います。そういう点で,産業振興センター,財団の皆さんの働きには,まず敬意を表したいと思います。局長,何か感想があれば。 120 ◯西尾経済観光局長 コロナ禍で,我々経済観光局といたしましても,産振財団とも連携しながら,様々な支援策について日々努めてきたところでございます。  それはもう4月から──入ってすぐに補正予算を計上させていただくなど,かなり職員にも負担をかけたところであろうかと思います。  その効果もあって,一定,事業の見直しができ,事業も落ち着いたというような状況がつくり出せたのではないか,その後に国の救援策といいますか,国のほうからの給付金でありますとか,家賃支援給付金でありますとか,そういった制度がようやく追いついてきたと。神戸市が先駆けて実施させていただいた制度に国が追いついてきたというような状況で今進んでおろうかと思っております。  今後とも,市内事業者の皆様のお声を丁寧に聞きながら,そういった声を国・県にお伝えするとともに,神戸市として何か必要なことがあれば,その都度対応していきたいと考えております。  以上でございます。 121 ◯理事(林 まさひと) 皆さんの奮闘には敬意を表します。  それで,ちょっと質問させていただきたいんですが,1番の令和2年度の事業報告,サロン──神戸起業操練所についてお聞きします。  ANCHOR KOBEに引き継がれるということでしたが,これまで果たしてきた役割というのは,ここに数字的には書かれていますけれど,実際,どのような成果というものが引き継がれていくんでしょうか。 122 ◯瀬合公益財団法人神戸市産業振興財団常務理事 起業操練所でございますけれども,昨年度末をもって廃止をしておるわけでございます。委員御指摘のANCHOR KOBEに引き継ぐというのは,一部そういうこともあろうかと思いますけれども,基本的には今,市内に約20のいわゆるコワーキングスペースのようなものが民間の運営によるものも含めましてございます。この起業操練所ですけれども,この目的は,起業家,経営者,そしてクリエーターなど,多様な人材が交流をしながら,新事業を発出・創発していくというようなことに資する事業としてスタートしたものでございます。まさに,こういう同じようなコンセプトで,それぞれの市内の,今20のスペースの中で,かなり数多く展開をされている。今年度からは,ANCHOR KOBEが新しい阪急のビルの中にもできたということでございます。  したがいまして,そういうところで新たな取組がなされる一方,財団としては,この事業については,事務事業の見直しの観点から重複する部分もあるのであれば,別の,例えば,先ほど申し上げました販路の開拓の事業などに予算を振り向けると,こういうふうなことをやってまいった次第でございます。  この操練所につきましては,28年度以来,そこに書いているような成果があったわけでございます。例えば,ポツの一番下に,新事業・新規企業数63件というふうにあるわけでございますけれども,これについて1つ1つ御説明をするとあれなんですけれども,例えば,その中に起業という観点で少しだけ御説明をしますと,有馬温泉の湧いている温泉水で染物,これをつくるという新しく開業された企業でありますとか,神戸市内の企業の海外展開を支援するコンサルティング事業者,特にインドネシアとかベトナム方面に強い会社が法人設立をされるとか,様々な事例がございました。こういう企業がまた,先ほどの御指摘のあった,例えばANCHOR KOBEであったり,いろんなところで,さらに交流をしていっていただいて,新たなビジネスをつくっていただくということにつながっていくのではないかというふうに期待をしておるところでございます。 123 ◯理事(林 まさひと) いろんな成果がこの間,あったというふうには思うんですけれど,この起業操練所を最初に立ち上げたのが平成28年ですかね,このときに,いわゆる竹中平蔵さんを講師として招聘をするということで,当時,私も質疑をしたんですけれど,そのときに専務理事の方は評価されてるんですね。内容を聞きますと,神戸から竹中教授も他都市にないような起業・創造,そういったことを神戸から発信したいという高い気持ちで接していくという話を聞きましたと,期待ということが表明されていました。  この竹中平蔵氏は,実際に,この起業操練所の中でどの役割を果たされたのか,ちょっとそこをお聞きしたいんですけれど。 124 ◯瀬合公益財団法人神戸市産業振興財団常務理事 この起業操練所でございますけども,今委員御指摘のとおり,平成28年度にスタートをした事業でございます。厳密に言いますと,この28年度から29年度の2か年につきましては,委託先がフィンテックグローバル株式会社というところに運営を委託をしてございました。  30年度以降は別の会社に替わってございまして,これが昨年度末まで──事業廃止まで委託先として運営をやっていただいていた株式会社ツクリエという会社でございます。  竹中平蔵氏につきましては,この平成28年度,29年度のフィンテックグローバル株式会社がこの起業操練所で行ったプログラムの1つに,神戸操練塾というのがあったわけです。この塾に,この竹中平蔵氏が講演に4回ほど来られたということで──講師としてですね,という関係でございまして,何か特別な役割を担っておられたとかということではございませんでした。 125 ◯理事(林 まさひと) 事前にお聞きしたら,要するに委託をしているところが替わっているのでというような言い方をされていました。ただ,様々な,この間のニュースを見ていても,竹中平蔵氏の名前がいろんなところで出てくるわけですけれども,あまりよからぬ記事が出たりもしているので,本当にこういう人を呼んでよかったのかなという点では,後追いも含めて検証をするべきではないかなというふうに思います。その点は。 126 ◯瀬合公益財団法人神戸市産業振興財団常務理事 申し訳ございません。竹中平蔵氏についての,よからぬというのは,私はちょっと認知はしてございませんので,ちょっと答弁もなかなか難しいわけでございますが,いずれにしても,多様な講師陣によって,多様なノウハウを神戸市内の中小企業の方にお届けをするという機能があったということは,私は意義があることではないかと思いますし,当時,一般市民も含めまして200名の参加があったということで,これは非常に盛況だったというふうな報告も残ってございますので,これにつきましては,市民のニーズ,中小企業のニーズにもかなったものであったというふうに理解をしてございます。 127 ◯理事(林 まさひと) もう終わられた,個人のことなので,これでやめときます。  あと,その次,インキュベーション,ハーバーオフィスの提供等ということで,創業準備,あるいはスモールオフィス,企業育成室ということで,これは以前からだと思うんですけれども,産業振興センターのビルの中に,これから起業をされる方に部屋を貸しているわけですよね。数的には何社かがあるわけですけれども,この方々が,出発点は安い賃料で産業振興センターの1室を借りて創業・起業するわけですけれども,ここを巣立って,成長していった,そういう先のフォローというのはどうなっているのか,それはあるんでしょうか。 128 ◯瀬合公益財団法人神戸市産業振興財団常務理事 このハーバーオフィスでございますが,平成5年から順次拡充をしてまいりまして,今,現状,企業も入居率が70%を超えるという状況でございます。  ちなみに,部屋数は35,大から小まで様々なタイプを用意してございます。賃料も低廉で,本社登記もできるということで,大変好評いただいておるわけでございます。  このインキュベーション施設を卒業していった企業についてフォローをしているのかという御指摘でございますけれども,非常に業容を拡大されて大成功を収められた会社から,もう既に存在をしない会社まであるわけでございますけれども,私どもとしましては,平成28年度に,まず電話アンケート等で卒業企業の調査を行ってございます。  概況としては,卒業企業の7割以上が引き続き神戸市内で事業を行っておられるということでございます。その中には,先ほど申し上げましたけれども,正規の社員が100人を超えるような業容の拡大に成功された会社もおありだということでございます。  以上でございます。 129 ◯理事(林 まさひと) 多くの方が事業に,引き続きやっておられるということで,それをまたフォローされているということでいいと思います。  この中小企業をフォローしていくということに関しては,ほかの項目にもありますけれど,専門の担当をつけて200社回るという報告です。数字見ますと,大体年に200社程度というのがこの間,ずっと続いてきているわけですけれども,1つは,その数,もう少しスタッフを増やせないかなということも思うんですが,いかがでしょうか。 130 ◯瀬合公益財団法人神戸市産業振興財団常務理事 17ページの出張型中小企業成長支援事業のスタッフを増やせないかということだと思います。もちろん,先ほど局長も答弁ありましたけども,市の財政状況が非常に厳しいという状況だというふうに理解をしてございます。当財団の運営費の9割を超えるものが市からの補助金あるいは受託金でございますので,これは市の財政状況と密接に関連をいたします。我々としては,できるだけ事務事業の見直し,あるいは選択と集中ということによりまして,工夫を不断に続けていきたいというふうに思ってございます。 131 ◯理事(林 まさひと) 今,予算のこと言われましたけれども,やっぱり神戸市内の中小企業を成長させていくということは,当然,経済の活性化にもなるし,雇用も生むわけです,先ほども言われました。それから,市税収入にもつながるわけですので,その出口のところで神戸市がお金がないということであれば,さらに強く要望していただいて,予算をつけていただきたいなというふうに思います。  地元金融機関と連携ということで,1つの金融機関と一緒になってチームを組んでおられるというふうにお聞きしましたけれど,地域的に,それぞれのエリアを,あるいは業種を得意とする金融機関というのはあるわけですね。1社で占めるということではなくて,様々な金融機関,銀行,信用金庫,信用組合を含めて,そういう方たちとも,地元の資金繰りを相手にしている,そういう金融機関とやはり丁寧なマッチングを行っていくということも必要ではないかというふうに思います。  それと同時に,やはりこの出張型というのは,非常にいいやり方だというふうに私は思います。  なおかつ,中小企業の社長さん,小さくても一国一城の主ですからね。そこの懐に飛び込んで,そこの財務諸表,従業員の状態,経営の状態とか,全てをやはりオープンにしていただいて初めてきちっとした方向性だとか,中小企業診断士の仕事もできると思います。そういう点では,やはりノウハウを持った人たちをたくさんつくっていただいて,中小企業の中に飛び込んで,現場の声を拾いながら,これを施策にも結びつけるし,その企業も成長させるという立場で,非常に大きなこれは役割を果たすべきだというふうに思いますので,ぜひそういう点では努力をしていただきたいというふうに思います。その点で,何かあれば。 132 ◯瀬合公益財団法人神戸市産業振興財団常務理事 今,林議員からの御指摘のとおり,1社1社丁寧に回りながら,声を聞くということが大事だというふうに理解をしてございます。そして,それを企業支援につなげていくと,そういう意味合いからでは,ある意味,平板なというか,アンケート調査みたいなのをばっとまいて,その声だけでもって判断するということではなく,我々としては企業を訪問し,生の声を重視していくということを努めてまいりたいと思ってございます。 133 ◯理事(林 まさひと) 引き続き,やっぱり懐に飛び込んでいただいて,中小企業の生の声を,その企業,そして神戸市の施策に反映するという立場で頑張っていただきたいと思います。これで終わります。 134 ◯委員長(徳山敏子) 他に。 135 ◯理事(上畠寛弘) 先ほどの林理事の御発言で竹中平蔵氏と,日本共産党の立場を異にされることはよく分かります。しかし,内容において批判するのではなく,具体性に欠ける形でよからぬ記事とおっしゃって,民間人である竹中氏のことを招聘するのはいかがというような批判というのは──もう少し具体性にあったらまだ分かるんですけど,そこはちょっと御注意いただいたほうがよいのかなと思いますので,今後,委員長におかれましては,委員会運営において御参考にしていただきたいということを発言だけいたしますので,林理事もよろしくお願いいたします。 136 ◯理事(林 まさひと) その点に関して,28年の外郭の審査のときに,どういう理由でこの人を私たちは反対したかということは,具体的なものを含めて既に述べてあります。 137 ◯理事(上畠寛弘) 今言ったのは,よからぬ記事というのは,それは何のことかということで──分かりますよ,御指摘されて,そうやって,かつて発言されたことは分かりますけども,よからぬ記事といって呼ぶのはいかがか,どうかということです。後ろで,ちょっと委員もうなずいていらっしゃいますけど,松本委員も,そういうことですので御注意いただけたらということです。 138 ◯委員長(徳山敏子) 他に。 139 ◯委員(松本のり子) 令和2年度の事業報告を見てまして,コロナ禍の中でアンケート調査を行ったと。その結果,700社対象にして,99社戻ってきたというふうに書かれてるんですけども,市内の中小業者さんは6万6,000社ほどあると思うんです。やはり,産業振興財団としては,この6万6,000社を視野に入れた活動というのをしていただきたいと思うんですが,そこでまず最初にお聞きしたいのが,市内の6万6,000社のどれだけの企業が産業振興財団という言葉を知っていると思われるのか,まずちょっとお聞きします。 140 ◯瀬合公益財団法人神戸市産業振興財団常務理事 申し訳ございません,この6万6,000社に対して,産業振興財団の名前を知っているかというような問いがなされたということはないと思いますので,正確なデータ数値は手元にございませんが,恐らくなんですけども,まだまだ認知度の向上については,これはもう平素から課題意識として持っておるところでございます。 141 ◯委員(松本のり子) そうですね,やはり本当に今までの産業振興財団の支援施策を利用している企業さんが700社ということをお聞きしましたので,本当に6万6,000市内の企業が,大半がまだまだこの産業振興財団という言葉を知らないだろうなと思うんですね。  やはり,このコロナの中で,非常に厳しい中で,これだけたくさん──全ての企業さんが産振財団を知って,そしてそこでいろんな相談,それをやっていくということがまず1つは大事だなと思うんですが,そこでお聞きしたいんですけども,今,やはり中小企業にとって融資というのはとても大切なものです。政策金融公庫なんかは,2回と,こう借りれるんですけれども,ある方は2回目借りに行ったときに,売上げがなかなか厳しいので,固定費に1回目のお金を回したと。そういった事業継続という場合は2回目を政策金融公庫は貸さないんですよ。新規のものについては,こういうことをするんですと言うたら貸すんだけれども,事業継続だけではなかなか貸さない。  そこで,やはり神戸市がそういった人たちを救うためには,1つは40歳以下の人たちが無担保・無保証で借りる制度がありますよね。それをこのコロナの中ですから,40歳以下というものを取っ払って,どなたでも借りられるような,そういったもの,あるいは県や国のほうは利子補給というのがあるけれども,神戸市は利子がついてますので,その利子をなくすとか,そういった手だてをこのコロナで,まだ先が見えない中で取っていくべきじゃないかなと思うんですが,いかがでしょうか。 142 ◯瀬合公益財団法人神戸市産業振興財団常務理事 委員の今,御質問の中で,少しちょっと認識が違うというか,事前の御説明がもしかしたら不十分だったのかもしれないので,少し訂正をさせていただきたいと思います。  当財団の認知度が高まっていないよと,そして施策がなかなか届いてないんじゃないかと。結果,財団が接触している700社にとどまっているんじゃないかと──アンケートをしたのが,というお話でございますが,当財団が今まで,設立以来接触をしてきた会社が700社にとどまっているということではございません。これは,数は正式にはカウントをしてないわけですけれども,ただ,今財団では,神戸市内の中小企業様と接触をして,そこの会社の方がどういうことを言っておられたかということを残すためのデータベースづくりを今進めてございまして,現時点におきましては,本日時点で,そのデータベースに登録されている企業は2,200社を超えてございます。ただ,これもまだ作業中でございますので,途中経過でございます。過去のものも遡っていくとまだまだ増えるんだろうと思います。その点につきましては,少し修正をさせていただきます。  それと,融資の件でございますけれども,これは財団として独自の融資制度を持っているわけではございませんので,御質問の趣旨が新たな融資制度を設けよということであれば,これは市との協議の話でございますので,現時点においては答弁はできかねるという状況でございます。  ただ,民間での融資についてのいろいろな課題認識も今御指摘をされたわけですけども,これも民間企業は民間企業独自の融資制度を,あるいは審査制度を持って進めておられるということでございますので,当財団でそれについて何か要望するとかというところにも現時点においては,そういう立ち位置にはないというふうに理解をしてございます。 143 ◯委員(松本のり子) 今,データベースづくりしてて,2,200社ほどだということで,それ以上にあるとおっしゃってるんですけれども,何分,分母が6万6,000以上ですから,なかなか少ないなと思うんですね。  融資制度につきましても,やはり多くの企業さん,多くの業者さんと接触をしていけば,今何に困られているのかということが分かります。その中で融資というのが1つの大きな,とにかくもう2年近くなって長引いてますから,状況,私は聞いて回る中でそういうのをお聞きするんですね。それを,もし財団がしっかりそこのところを把握していれば,ちゃんと市に対してこういうのをしたらどうかということを言えると思うんですよ。だから,私は最初に6万6,000社が,どれだけの人が財団を知ってると思われますかとお聞きしたんですけれども,本当に今融資をあまり──いろんな融資があるからそちらで任せますっておっしゃってますけれども,じゃあ,その人たちがそれで救われていると瀬合さんは思われてるんでしょうか。 144 ◯瀬合公益財団法人神戸市産業振興財団常務理事 私ども財団も,融資が不要だとか──中小企業の方々が資金繰りに困っておられるという実情は理解をしているわけですけれども,我々として貸金業法に基づく貸金事業者になっているわけでもございません。むしろ,そういう融資の情報を届けるということはできようかと思います。  ただ,むしろ,このアンケート結果によって私どもが把握をしたのは資金繰り,これは融資によるものというものもあろうかと思います。しかし,融資は返さないといけない。むしろ,我々としては販路の拡大,そして開拓によって,抱えている在庫をキャッシュ化するとか,キャッシュフローを何とか得るような,そこは財団としての闘う場所なんだろうということで,先ほど来申し上げてますけれども,販路の拡大であるとか,販売機会の創出というところに注力をしているということでございます。  現時点において,持ってない制度を1から融資制度を持つという労力よりは,スピーディーに販路の拡大をやっていこうという,そういう趣旨でございますので,同じように中小企業様の課題に対して憂いてるというのは同じだと思いますので,ただやり方の問題ということで,そこを御理解いただければと思います。 145 ◯委員(松本のり子) 融資に関しては,私は何も新たなものをつくってほしいと言っているのではなく,先ほども言いましたけれども,無担保・無保証の40歳以下の方が借りられるものについては,その40歳以下という年齢を取っ払ってはいかがですか,あるいは国や県のように利子補給があるけど,神戸市については利子が0.9とか,1.1とかついてますが,それについてはなくすという方向を検討したらどうですかと,こういったことは新たな制度じゃないから,本当に割とすぐできると思うんで,それをやはり個々の業者さんを見て,神戸市に提案してはどうですかということを言ってますので,これは一度検討していただきたいと思います。  販路拡大と,今後はそっちのほうなんだと言いますけれども,このコロナの中において,誰もが分からない,いつまで続くか分からない中で,あれもこれも全部やらないといけないんですよ。Aいう道だけだと言ってたらね,それはなかなか成功しないと思いますので,もう考えられるべきこと,業者さんが生きていけるように考えられることは全て考えていただきたいということを申し上げます。検討していただきたいです。  1つは,そういった中で,これ見てましたら,新規産業でしたら航空機産業の参入事業というのをここに書かれてるんですけれども,これ予算が毎年500万円ということを聞いてます。本当に今,500万円の予算かけて,この航空機産業参入事業,これが必要なのかなと。例えば,三菱重工だって,もうやってるのを凍結すると。川重だってロボットのほうに変えていくというふうにして,なかなか航空機産業は今厳しい,非常に厳しい状況になってると思うんですね。そういう意味では,これをやめて,やっぱし今のコロナ対策にやっていくべきじゃないでしょうかね。これも本当に厳しいから──何だったっけ,空飛ぶ車用部品の開発等だから,今これをやらなきゃいけないかと言うたら,決してそうじゃないと思うんで,やはりここはちょっと方向転換すべきじゃないかなと思うんですが,いかがでしょうか。 146 ◯瀬合公益財団法人神戸市産業振興財団常務理事 航空機産業の参入支援事業でございますが,今御指摘のように,予算は500万円でございますが,これにつきましては,地元の大手重工メーカーのエンジニアを部長級として配置をしまして,そしてこの市内の中小企業,航空機産業に参入を既にしている,あるいはこれからしようとしている企業に対しての支援を行っている事業でございます。  これにつきましては,このコロナ禍でやる必要があるのかという御質問でございますけれども,実はまさに,この航空機産業もコロナの影響をまともに食らっている事業でございます。御案内のとおり,エアラインが今ストップをしまして,新規の発注も落ちてございます。IATAという国際航空運送協会──航空業界の世界的な機関の推測によりますと,航空機の新機材の回復は2024年以降にずれるだろうという予測もございます。こんな中で,しかし,この航空機に参入している,あるいは参入しようとしている企業が22社,ここに加盟してるわけですけども,一生懸命,何とかその航空機需要が回復したときのために技術を温存し,そして生き長らえていこうということで,様々な取組をしているところでございます。その1つが,御指摘のあった空飛ぶ車用の部品の開発,これは実際に地元のベンチャー企業が,これはもう大手重工メーカー由来のベンチャー企業ですけども,空飛ぶ車を開発をしようということで,エンジニアの方が汗水を流しておられる,その中での部品供給をやろうという取組でございます。非常にコロナで苦しい中にあっても,受注をし,そして技術を磨いていくという,非常に私は敬意を表すべき事業だと思ってございますので,ぜひそういう事業についても御理解を賜りたいと思いますし,航空機産業は一度サプライチェーンに入ると受注がかなり長期安定的に見込めます。ということは,経営力の安定,あるいは基盤強化につながる事業だということで,成長産業と位置づけているわけでございますので,航空機産業につきましては,引き続き取組を進めていくべきものかなというふうに思ってございます。 147 ◯委員(松本のり子) 経営力の基盤強化につながる産業だとおっしゃいますけれども,じゃあ,なぜ三菱重工が国産ジェット旅客機の三菱スペースジェットの開発活動を事実上凍結する道を選んだのか,なぜ川重がロボットのほうに変えていくんだと言っているのか,私もちょっとネットで調べてますと,三菱重工やIHIや川崎重工の3重工の苦悩いうことでいっぱい書かれてるんですけどもね。今,リモートで人と人がつながるテクノロジーも定着してきて,さらに移動しなくてもいいような時代に入ってきてると言われてる中,本当にこれが先ほどおっしゃったように伸びていく産業なんだと言えるんだろうかと。伸びていく産業だったら大手が凍結するとかいうようなことを言わないと思うんですけどね。やはりもう少し,これはちょっと,確かに22社の方が一生懸命部品を考えておられると,それはそれですばらしいんだけれども,財団としては,やはりもう少し先を見据えて,このことを考えていく必要があるんじゃないでしょうか。今の日本の大手が進もうとしている道のことも視野に入れながら,私はちょっと立ち止まる必要があると思いますが,いかがでしょうか。 148 ◯瀬合公益財団法人神戸市産業振興財団常務理事 いわゆる三菱の航空機,MRJについての経営判断については,その民間事業者と高度な経営機関でもって決定されたことなので,私どもがコメントはなかなか難しいわけですけれども,私どもの航空機産業参入支援事業でやっております航空機は米国のボーイングに由来するものが多いというふうに理解をしてございます。  ちなみになんですけれども,この航空機産業の参入支援事業に参画しておられる企業の2014年度以降の航空機関連の売上高の推移でございますけれども,2014年度を100としますと,これはまあちょっと企業秘密の部分もあるので,明確な数字はこの場では控えますが,2019年度では3倍弱にまで膨れていると。2020年度につきましては,少しコロナの影響なんかもありましたけれども,それでも2倍弱の数字になってございます。  航空機産業参入支援が地元中小企業の売上げの増にもつながり,そして経営の基盤の安定強化につながるものということで,引き続き成長産業として財団としても支援をしてまいりたいというふうに考えてございます。 149 ◯委員(松本のり子) 機械金属全体が今受注がない中で,非常に厳しいと,この神戸においても機械金属の会社がたくさんありますけれども,そこがこのコロナの関係で先が見えない厳しさがあるという中においては,やはりもう少し全体も見ていただきたいなと,そのように思います。ぜひこれは検討し直していただきたいなと思います。  そういった中でも,神戸セレクションとして,毎年神戸でつくったものを百貨店なんかに展示する,そういったいいこともやってるんですけれども,なかなかこれは見てて,神戸セレクションで出されたものが神戸ブランドにまで発展しないんですよね。1回出して終わりみたいな感じがしてならんのですけれども,神戸ブランドまで発展させていこうというようなことは研究なさっているのか,考えておられるのか,その辺,ちょっとお聞きします。 150 ◯瀬合公益財団法人神戸市産業振興財団常務理事 委員御指摘のように,この神戸セレクション,これをより神戸ブランドとして磨きがかかるように,光り輝くようにというのを,今まさに財団内でも研究を重ねているところでございます。  神戸セレクションに選定をされた結果,大幅に売上げを伸ばして,そして,これは神戸らしい商品だねという声を実際にお客様が口に出されるのも,私も何度も聞いたことがございます。いずれにしても,委員御指摘のように,神戸セレクションについては今進めておる研究をさらに重ねまして,ブランド力の向上に努めていきたいというふうに思ってございます。 151 ◯委員(松本のり子) 何かもうひとつよう分からないんですけども,どういったものを神戸ブランドに──どうやったら神戸ブランドになっていくとお思いなんですか。 152 ◯瀬合公益財団法人神戸市産業振興財団常務理事 委員の御指摘の神戸ブランドというのは,要は売上げが非常に増えて,認知をされて,まさに神戸を代表する販売商品に成長するという趣旨のことをおっしゃっているんだろうと理解をしてございますけれども,まさにそういう趣旨で神戸セレクションをやっているわけですけれども,これをさらにどうやって光り輝かせてブランド力をつけていくかというところを,まさに研究をしているんですけれども,これは私見を申し述べると,やはり神戸というのは港とともに発展をしてきた,港を玄関口として欧風文化を取り入れて,それを自分たちのものとして消化をして,新たなプロダクトの製作あるいは販売につなげてきたということだと思います。そこにやはり一定の,港町としての歴史性を感じる,あるいは風土を感じるものというのが神戸ブランドにふさわしいのではないかと。ですから,その部分をもっとクローズアップする,磨きをかけるということが重要なのではないかというふうに考えてございます。 153 ◯委員(松本のり子) 研究だけにとどまらないで,ぜひこれは実用化,神戸ブランドとしてずっと息長くできるように検討していただきたいなと思います。実際,普通の鞄屋さんだったのが,土屋鞄店なんか,今もう日本中どこ行っても,神戸にある土屋鞄ってすごいというのが言われてますので,これも神戸ブランドだろうなと思うんですが,そういった成功しているところからお話聞きながら,ぜひこれから頑張るところにアドバイスもしてあげていただきたいなと。そのアドバイスなんですけれども,先ほども訪問という言葉が出てるんですけれども,やはり訪問だけでは22社とか限られていると思うんで,今このネット時代において,そういった訪問──相手さんもありますけれども,もっとネットで拡散をして,本当に6万6,000社の人がいつでもそれをネットで見て,なるほど,こういうことかとか分かるような,そういったことも私はやっていくべきだと思うんですね。ネットをもっと活用すべきだと思うんですが,その点は,ちょっとやってないように思うんですけど,いかがでしょうか。 154 ◯瀬合公益財団法人神戸市産業振興財団常務理事 拡散をしてということでございます。やってないんじゃないかということでございますけれども,確かにこの点については課題がありますが,新たな取組としましては,昨月,6月からツイッターを始めました。様々な市内の企業の情報なども流し始めている。あるいは様々な広報媒体への働きかけなども強化をしていこうと,そういうことでございます。 155 ◯委員(松本のり子) ツイッターもいいんですけれども,今知りたいのは,Aという企業と神戸市,財団とが経営についてお話合いをしている,そういったものを,どこまで可能かは分かりませんけども,流すことによって,自分と一緒だとか,こういう方法があるのかとか,それを教えてあげてほしいなと思うんですね。ビデオとして流していくということ,これはぜひやっていただきたいと思いますが,いかがですか。 156 ◯瀬合公益財団法人神戸市産業振興財団常務理事 個別の企業がそういう自社の相談状況について流されることについて,どのようにお考えかという問題点も多々あろうかと思います。ただ,委員の御指摘は,要は財団がどういう支援を行っているかということをあまねく周知をしていくことが大事なんではないかという趣旨だと理解をしますので,その点につきましても,実はツイッターもそういうことも視野に入れて始めているものでございますので,しかも拡散力もあるということでございますので,着実に成果につなげられるように頑張ってまいりたいと思います。 157 ◯委員(松本のり子) じゃあ,もう終わりますが,ぜひやっぱり市内の中小業者の人たちが,本当にこのコロナの中で立ち上がって,前に進めるように,そういう意味では企業同士の交流の場を設けて,せっかく産振センターがありますから,企業同士の交流の場を設けて,お互いが励まし合えるような,そういったいろんなことをぜひ考えてやっていただきたいということを申し上げて終わります。 158 ◯委員(大野陽平) よろしくお願いします。今,ツイッターの話が出たんですけど,やっぱりベースはこのホームページをもうちょっと充実させることが大切だと思うんですけど,今,ホームページなんかを見てみると,なかなか,いろいろいいこともたくさんされてるんだけど,それが伝わりにくいような感じに感じちゃうので,ちょっとこの辺,ホームページの改善なんかを検討はされているんでしょうか。 159 ◯瀬合公益財団法人神戸市産業振興財団常務理事 今,委員御指摘のありましたホームページについても,今,改善に向けた検討を進めている途上でございます。まだ,閲覧数も昨年度では30万件ということで,その前の年度も大体30万ページビューで年間推移をしてございますので,これはもう少し増えるように,また増えた方が見やすいように,財団の取組が非常に分かりやすく周知できるようなホームページに,今改良を進めてまいりたいと思ってございます。 160 ◯委員(大野陽平) ぜひ,お願いします。  もう1つなんですけれども,企業の生存率について,これちょっと一度研究なり,検討していただきたいなと思ってまして,例えば,神戸開業支援コンシェルジュであったりだとか,様々なスタートアップの支援とか,起業家の支援をされている中で,先ほど追いかけ調査もしてますということもおっしゃってたんですけど,じゃあ,例えば3年後に,今まで支援した会社がどれぐらい残っているんだろうとか,5年後はどうなんだろうかとかというのも,ちょっと一度検討なり研究をしていただきたいなと思うんですけども,その点,どうでしょうか。 161 ◯瀬合公益財団法人神戸市産業振興財団常務理事 今,御指摘のあったフォローアップについては,我々もこれから強化していかないといけないというふうに思ってございます。とりわけ開業した企業が何年後にどんだけ生存しているのか,なぜやめられたのかということも可能な限り,今後も追いかけていきたいと思うんですけれども,ちなみになんですが,当財団でこの開業支援コンシェルジュを基に開業された方について,一部ではありますけれども,認定特定創業支援事業ということに位置づけられてございますので,そういう支援を受けたよという証明書を,Aという企業がちゃんと当財団の支援を受けましたよという証明書を発行する仕組みがございます。この証明書をもって,例えば,いろんな減免制度を受けたりということができるわけですけれども,この証明書を発行した企業については,国にも報告をしてございまして,その生存率ですね,ちなみに言うと,平成28年度に創業した企業につきましては41%,これ令和2年度末時点で41%の生存率,29年度創業の企業につきましては83%,30年度は63%,元年度は77%ということでございます。ただ,この1社1社の要因分析,それから今後もこういう生存率の確認を,さらにこの証明書発行以外にも広げられるかどうかというのは,委員の御指摘も踏まえて検討していきたいと思います。 162 ◯委員(大野陽平) ありがとうございます。結局,起業って,別に誰でもどこでも本来はできるわけであって,今,スタートアップ支援とか起業家支援をやってない自治体は多分ないぐらい,どこでもやってるんですね。それぞれの自治体が開業率はうちは8%ぐらいありますよとか,神戸だったら,多分6%台とかありますよって発表はされてるんですけど,結局大切なのって,3年後にやめて,どこかへ行っちゃってたら何の意味もなくて,やっぱり,例えば神戸で起業して,神戸だったら5年後,こんだけの会社さんが残るようなビジネス環境のまちですよとか,産業振興財団がこういうふうなフォローアップをしているから長く続きやすいんですよというような,他都市とは違うような,差別化できるようなものにも,もしかしたら生存率というのも使えるかもしれないので,ぜひ今後も研究をよろしくお願いします。  以上です。 163 ◯委員長(徳山敏子) 他にございませんか。  (なし) 164 ◯委員長(徳山敏子) 他に御質疑がなければ,公益財団法人神戸市産業振興財団の審査はこの程度にとどめ,次の団体の審査にまいります。  それでは,公益財団法人神戸いきいき勤労財団について当局の報告を求めます。 165 ◯西尾経済観光局長 それでは,ただいまから公益財団法人神戸いきいき勤労財団の事業概要につきまして御説明申し上げます。  お手元の事業概要の1ページをお開き願います。  まず,当財団の設立趣旨でございますが,市民,事業者,行政の連帯と協力の下に,勤労者を対象とする生涯教育事業の実施,中高年齢者の福祉の増進に関する事業並びにシルバー人材センターに関する事業などを行い,高齢社会における勤労者をはじめとする市民福祉の向上と活力ある地域社会づくりに寄与することを目的としております。  2ページから4ページは財団の概要を,5ページから12ページには定款を記載しております。  13ページを御覧ください。  令和2年度事業報告でございます。  令和2年度は当財団にとって新型コロナウイルス感染症拡大の影響を大きく受けた1年間でございました。事業の実施に制約を受ける中,当財団の経営理念である生涯現役人生の創造を目指し,就業支援・生涯学習支援・地域活動支援の3つの事業の柱の下,市民に対する総合的な支援に取り組みました。  14ページをお開き願います。  2事業の実施状況でございます。  まず,就業支援でございますが,(1)勤労者福祉共済制度,いわゆるハッピーパック事業では,スポーツ観戦等チケットのあっせん停止やイベント開催中止等が相次いだため,会員企業への緊急支援策として,2か月分の掛金の免除を行うとともに,スポーツ観戦などの代金の事後助成を行うなど,サービス水準の維持を図りました。  15ページを御覧ください。  (2)シルバー人材センター事業として,ア就業開拓の推進では,就業開拓員による民間企業などへの受注開拓や既契約先への受注拡充に向けての働きかけを実施いたしました。  イ会員の確保では,勤労会館,各センターで行う入会希望者説明会に加え,新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から,令和2年10月よりWEB申込みを開始いたしました。  ウ地域に密着した事業の展開では,家庭での家具の搬出などをはじめ,介護保険外サービスや子育て支援サービスなどを通じて,暮らしの応援事業の受注拡大に取り組みました。  エ安全・適正就業の推進では,安全パトロールや会員研修を実施したほか,安全就業だよりを発行し,会員への周知を図りました。
     16ページをお開き願います。  オ会員の自主的活動への支援については,新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から,活動を自粛したほか,カ,シルバー派遣事業及び有料職業紹介事業に取り組みました。  17ページを御覧ください。  (3)就業支援プログラムでは,就職や転職,再就職の際に役立つ資格を取得するための講座を開講いたしました。  18ページをお開き願います。  生涯学習支援として,(1)勤労会館等における講座事業では,生涯学習への動機づけなどを目的に各種講座を開講いたしました。  また,(2)勤労会館の管理運営を実施したほか,19ページを御覧ください。  (3)生涯生活設計支援プログラムとして,ア生涯生活設計支援セミナーでは,定年退職後の生活設計に役立つセミナーを開催いたしました。  イ登録団体への支援等では,登録いただいた団体の研修会に講師を派遣する出前講座を実施いたしました。  地域活動支援としては,(1)地域学セミナーでは,地域住民に愛される勤労会館として,神戸市立博物館と連携し,同館の特別展をテーマに連携講座を開催いたしました。  20ページをお開き願います。  (2)生涯生活設計地域出前講座では,地域消費者団体からの要請により,生涯生活設計をテーマにした講師派遣を行いました。  21ページを御覧ください。  3令和2年度決算について,御説明申し上げます。  なお,以下金額の100万円未満については省略させていただきます。  (1)事業別収支計算書でございます。表の左側,収入の部,最下段,収入合計は38億1,800万円,表の右側,支出の部,下段,支出合計は38億4,200万円,表の右側,最下段,収支差額の合計はマイナス2,300万円でございます。  22ページから27ページには正味財産増減計算書,貸借対照表等をそれぞれ記載しております。  28ページをお開き願います。  令和3年度事業計画でございます。  若者から高年齢者まで,様々な年代の市民の生きがいづくりに資することを目指し,就業支援,生涯学習支援,地域活動支援を事業の柱として位置づけ,各事業に取り組んでまいります。  29ページから33ページには,具体的な事業内容を,また34ページには,第4次中期経営計画の目標を記載しております。  35ページを御覧ください。  4経営改善の取組状況でございますが,(1)ハッピーパック事業では,魅力あるサービスの提供や利便性の向上に努め,会員数の維持拡大や福祉増進に寄与してまいります。  (2)シルバー人材センター事業では,幅広い分野の就業開拓に積極的に取り組むとともに,様々な経歴を有する会員を確保し,高年齢者に就業を通じた生きがいづくりの場を提供してまいります。  (3)勤労会館の管理運営では,接客スキル,応対マナーの向上をはかり,サービスの質を高めること等により,利用率のさらなる向上をはかります。  37ページを御覧ください。  事業別収支予算書でございます。  表の左側,収入の部最下段,収入合計は35億2,800万円,表の右側,支出の部下段,支出合計は35億6,300万円,表の右側,最下段,収支差額の合計はマイナス3,500万円でございます。  38ページから41ページには予定正味財産増減計算書,予定貸借対照表等を,また42ページには令和2年度における主要事業の計画と実績の比較を,43ページには平成30年度から令和2年度までの主要事業の推移をそれぞれ記載しております。  以上,公益財団法人神戸いきいき勤労財団の事業概要につきまして御説明申し上げました。何とぞよろしく御審議のほどお願い申し上げます。 166 ◯委員長(徳山敏子) 当局の報告は終わりました。  これより質疑を行います。  公益財団法人神戸いきいき勤労財団について,御質疑はございませんか。 167 ◯委員(川内清尚) シルバー人材について,ちょっとお尋ねしたいと思うんですけど,先ほど,いろいろ入会者の数とか実績等も御報告いただいたんですけど,なかなかこの入会者──会員数ですね,会員数と仕事量が以前からですけど,マッチしてない,要は手待ちの人が多いということですね。それはなぜかというと,一度やはりその仕事に就きますと,なかなか交替というんですか,定着率が高くて,なかなか次の人に回ってこない。駐輪場の管理にしても,なかなか次の人に仕事が回ってこないということで,結構手待ちの人が出てきてるんじゃないかなというのが懸念されています。  それで,先ほどもいろいろ幅広い就業改革ということで,営業活動とか,そういった就業に向けた活動をされていると思うんですけど,ここ2~3年で,新たにこんなことに取り組んできてますというのがあれば,ちょっと事例をひとつ,2~3御紹介いただきたいのと,それと,やはりこれから先は,かなりの高齢社会になってくるわけなんですね。高齢社会,それに伴って認知症の方も増えてきているということで,近隣都市では,例えば軽い認知症の方で,おうちの人の代わりに,誰かが代わって見てあげられるよ,そのおうちの人が1時間か2時間,ちょっと買物に行ってきたいなというときに,代わりにちょっと見ますよ,お世話しますよというような感じの,そういったやり方もあるんじゃないかなと。結構,いろいろと掘り下げていけば,そういったニーズも高いんじゃないかなと思ったりするんですけど,その辺の考え方ですね,ちょっとお聞かせいただきたいと思います。 168 ◯佐久間公益財団法人神戸いきいき勤労財団常務理事兼事務局長 今御質問いただきました新たなシルバー人材センターの取組の事業内容でございますが,あまりよくないことかも分かりませんが,今,コロナ禍におきまして,やはり消毒作業というものが,どこの職場でも起こっております。学校園や病院,どこの施設もそうですが,まず発熱の状態をチェックするとか,手指消毒をしていただくとかというような,今までにない作業がそれぞれの事業者の手元の中で起こったと。これによって,シルバー人材センターの会員のほうでできないかというような問合せもございまして,学校園の消毒作業であるとか,今申し上げました病院の玄関ですね,ここで検温作業の手助けをするとか,そういうのが新たな取組といいますか,新たな業務,就業場所ということで増えたというところでございまして,それ以外につきましては,逆に,また同じコロナ禍の原因でございますが,新たな就業開拓というのはなかなか進んでないような状況でございます。  続きまして,認知症の方々への付添い等の業務についてでございますが,今,委員お話ありました近隣市というのは,明石市ではないかと思うんですが,明石市のサービスについて,一応私のほうも確認をいたしましたところ,明石市におきましては,認知症あんしんプロジェクトということで,様々なサービスを提供している中に認知症手帳という,あかしオレンジ手帳というんですかね──というのを発行しながら,この手帳には,家族サポートのため,3つの無料券というのをつけておると。いわゆる何か,あんしんチケットと言われるようなんですが,このあんしんチケットの中の1つに,寄り添い支援サービス券というのがありまして,今お話のありました病院への同行支援,介護者の通院時による留守中の話し相手とか,見守りとかというものを実施しているというふうに確認いたしました。  このほか,2時間以内でできる簡易な生活援助ということで,ごみ出しや,買物手伝いとか,簡単に屋内の電球の交換など,日常のちょっとした困り事に対応しているというふうに聞いてございます。  この寄り添い支援サービスにつきましては,明石市が明石市シルバー人材センターに業務を委託しまして,その受けた会員があらかじめ研修を受けると,そのプロセスを経た会員がその受託業務を実施しているというふうに聞いてございます。  一方で,神戸市の認知症対策につきましては,もう委員の皆様御承知おきのとおり,神戸市認知症の人にやさしいまちづくり条例を制定した上で,神戸モデル等をいろいろと推進をしているところでございまして,この明石市のサービスに近いものは令和3年の3月,神戸見守りヘルパー事業というものがせんだって開始されたというふうに聞いてございます。この制度は,認知症についての理解を要することが必要であると,例えば,認知症をお持ちの方は,突然暴れられるとか,挙動が少しおかしくなるとかいうような症状が出るということで,その際に落ち着かせたり,説得したりという,そういうスキルが必要と神戸市の場合は判断されてまして,この業務については,訪問介護事業所に委託しておるというふうに聞いておりまして,シルバー人材センターのほうには,今のところお話がないという状況でございます。  最後に,我々神戸市シルバー人材センターのサービスでございますが,こちらは我々の事業としましては,これまでも障害の有無にかかわらず,サービスを提供しているところでございます。ただ,有無にかかわらずでございますので,例えば,障害をお持ちの方へのサービスといたしまして,今行ってますのは,共働きの家庭を支援するために,子供の見守りであるとか,家事支援や登下校の同行を行っておるというような状況でございます。  また,市内のグループホームでの食事作りなども手伝って,行っておるところでございます。  このように,神戸市では,明石市のようなシルバー人材センターへの委託業務は今のところ受けておりませんが,神戸市シルバー人材センター事業として,これまでどおり障害の有無にかかわらず,御依頼があれば受注し,今後も市民へのサービスを継続して実施していきたいと考えておりますが,委員御指摘のとおり,我々シルバー人材センター事業の就業開拓というのは,引き続き大切な業務であるというふうに考えておりますので,市の福祉関係部局に対しまして,ニーズの把握という観点から話を聞いてみたいというふうに考えております。  以上でございます。 169 ◯委員(川内清尚) ありがとうございます。先ほどちょっと質問しました会員数と今の仕事量というんですか,契約量というんですか,その辺のところの,要は仕事に就けていない人というのはどれぐらいの割合なんですか。 170 ◯佐久間公益財団法人神戸いきいき勤労財団常務理事兼事務局長 大体会員数といいますのは,例年1万2,000~3,000人の方々が我々のほうに登録をいただいておりまして,そのうちの約6,000人から7,000人の間で就業をしていただいておるという状況でございます。といいますと,半分弱ぐらいの方が仕事に就いてないというふうに見えるわけでございますが,これは委員御指摘のとおり,希望する就業場所ですね,就業内容とミスマッチが起こっている部分もございますが,一方で,我々が把握してます情報といたしましては,ほかで就業されておられる方が今後のためにシルバー人材センターに先に登録されて,我々が就業場所を紹介した際に,他で就業しておるということでお断りになられるケースもございます。全ての方がずっと待っておられるという状況ではないんですが,数字だけで申し上げますと,そのような状況になっております。  以上でございます。 171 ◯委員(川内清尚) これは,いろいろ事情もあるでしょうし,お一人お一人の方のいろいろな生活環境とか御事情もあると思うんですが,これからやはりどんどんと高齢者が増えていく中で,企業も定年70歳とかいうような話もありますけどね,やはり定年になられる方の数も多くて,シルバー人材センターに登録される方も増えてくると思うんですね,どちらかと言えばね。せっかく入って,会員になって,結局は何も回ってこないとかいったことも,ちょっと寂しい話なんで,やっぱりどんどんと,これからやはり開拓していただいて,取り組んでいただきたいと思うんです。  例えば,この神戸市でいうと建設局,ちょっとした軽い作業ですね,それから先ほどもちょっと常務理事のほうでお話あった子供たちの登下校の見守りとか,学校内でのいろいろ設備ですね,それとか,先ほどの福祉の関係とか,いろんなことでまだまだ開拓の余地ってあると思うんですよね。だから,その辺のところはぜひ,何というんですか,目光らせていただいて,本当に市民の方というか,それから団体とか,どういったところにニーズがあるのかというのは,もっともっと開拓できる余地があるんじゃないかなと思いますので,これは要望しておきますので,せっかく入って,なかなか仕事にありつけないいうようなことは,できるだけ少なくなるように,ぜひお願いしたいということを要望しておきますけど,何かちょっとコメントあればお願いします。 172 ◯佐久間公益財団法人神戸いきいき勤労財団常務理事兼事務局長 今,委員御指摘のこと,私先ほど答弁いたしましたとおり,やっぱり就業開拓というのは非常に大切な我々の業務であるというふうに考えております。だんだん会員も,年齢のほうも,企業の定年が延長されるとか,再雇用で引っ張り続けられた場合,その後にシルバー人材センターの会員のほうに登録されるということになりますと,さらに我々会員の高齢化率というか,年齢が上がっていくわけですね。そうなると,高齢の方が就ける就業内容を我々もそういう変化に応じて開拓していかないとというふうに考えておりますので,引き続き,我々も市役所はもとより,いろんなところのニーズを把握しながら,就業開拓に努めてまいりたいと思います。  以上でございます。 173 ◯委員(川内清尚) ちょっと1点忘れてました。それはそれでよろしくお願いします。  あと1点,安全面で,高齢者の方になりますと,やっぱり若い人に比べて,なかなか作業の難易度も高くなってくるし,いろいろと問題・課題も多いかなと思うんですけど,例えば,その作業中に大きなけがをしたとか,それからこの暑さの中で作業してて,熱中症で病院に運ばれたとか,そういった報告というか,そういうのはあるんですかね。 174 ◯佐久間公益財団法人神戸いきいき勤労財団常務理事兼事務局長 今御質問のけがの関係でございますけども,6,000~7,000人の方が就業されておりますので,ないというわけではございません。多くは,会員の方が転倒されるというようなケースもございまして,その場合,ほぼ我々の事業で就業いただいている会員は請負,8割強が請負ということで就業いただいてますので,雇用関係がないんですね。雇用関係がないために,けがをされた場合,自分でほんなら補償せなあかんのかということもありますので,我々当財団として,シルバー保険というものを掛けまして,そこで何とかかかった費用,治療にかかった費用とかを保険で賄うという制度を今持っております。けがの発生の数については,ちょっと細かい数字,今すぐに手元にないんですが,あるのはございます。  熱中症に関しましても,熱中症によって搬送されたまでかどうか分かりませんが,熱中症を発症したという報告は財団のほうにも上がってございます。これは命に関わることでもございますので,我々は会員のほうに,年間2回,3回発信してます会報がございます,シルバーだよりという会報の中でも,熱中症への怖さということの注意喚起を毎年促しているところでございます。  以上でございます。 175 ◯委員(川内清尚) けがされて,何らかの形で保険に入られて,その保険を使って,ということは,実際に仕事されてる方が自己負担になるようなことはないんですね。 176 ◯佐久間公益財団法人神戸いきいき勤労財団常務理事兼事務局長 保険のほうは財団のほうで掛けておりますので,御本人の負担はございません。 177 ◯委員(川内清尚) もうこれで終わりますけど,けがのほうも,赤チン災害というか,小さなけがが多いかなと思うんですけど,やはりそういったところも,みんなでやはり情報共有というのが一番大事なんで,その辺のところは,ぜひ情報共有して,こんなちょっと小さなけがが発生しましたよとか,こんなことが原因で発生しましたよとか,こういったことに気をつけましょうねとか,そういったところは,ぜひまた情報共有していただいて,高齢者の方々,シルバーの方々が安全に仕事ができるように,よろしくお願いしたいと思います。  終わります。 178 ◯委員長(徳山敏子) 他に。 179 ◯理事(高橋ひでのり) 私も就業開拓の件について,今,川内委員のほうでされたので重複しないようにさせてもらいます。  先ほど,答弁の中で,先にシルバーに登録しているという例もあると言われましたが,きちんと考えなあかんのは,いわゆるミスマッチですね。会員がやりたい仕事と,センターが実際に取ってくる仕事,このミスマッチがあるということだと思うんですが,もう少しその内容ですね,どういう仕事を会員は求めてるけども,実はそれがあんまりないんだとか,そこのミスマッチをもう少し説明してほしいんですが。 180 ◯佐久間公益財団法人神戸いきいき勤労財団常務理事兼事務局長 最近のといいますか,会員が入会する際に,我々はどういう職に就きたいかというものを当然ながら聞き取っておるわけでございますが,いわゆる事務作業といいますか,ホワイトカラー系の業務に就きたいという方が多うございます。ただ,先ほども答弁申し上げましたように,民間の企業のほうでは定年延長なり,再雇用を進めておる関係で,そういう事務作業というものは,非常に我々が受注する率は低くなってございます。  一般的に,今我々の就業として多いのは,一般作業といいまして,屋外での清掃とかそういう,屋内も含めてもございますが,そのあたりがあるんですが,会員の方の中では,清掃作業の中に,例えばトイレの清掃が入ってた場合,絶対嫌だということでお断りになっておられるケースもございます。希望の多い職種でいいますと,屋内一般作業というものが希望で多く,今申し上げました,実際仕事の多いところは清掃作業という分が一番多うございまして,そのあたり,我々が希望の多い就業場所を就業開拓によって持ってこられればいいんですが,ちょっとなかなかその辺は,我々の財団と企業とのミスマッチも起こっておるという現状もございます。  以上でございます。 181 ◯理事(高橋ひでのり) ですから,やっぱり就業開拓の在り方を,ちょっとこれ本当に見直す必要があるんじゃないかと思うんですね。事前にお伺いしたら,就業開拓員という,それ専門の職員の方を配置されているということなんですが,どこに配置してるかというと,西神工業団地があるということで,西区のほうに配置をされてると。やっぱりそこを,もう少し見直す必要があるんじゃないかなと。どういうことかといいますと,やはり高齢化ということ──会員さんの高齢化とおっしゃいましたが,結局,定年年齢がどんどん高くなってますから,当然,仕事の内容自身が,より肉体的な負荷の少ない,そういう仕事を求める人がどんどんこれから増えていくわけですよね。先ほど,デスクワークの希望とおっしゃったけども,川内委員もおっしゃったような対人サービス,やっぱりそういうサービスだったらできるという方もどんどんこれから増えていくと思うんですね。だから,これまで企業中心に就業開拓やってきて,どうしても屋外の作業とか,いわゆるハードな仕事といいますか,そういう仕事がどんどん入ってくる。でも,そこからやる会員さんについては,やっぱり事務作業であったり,対人サービスであったり,そういう仕事を求める方がどんどんこれから増えていくわけですから,ちょっと就業開拓の方法を抜本的に見直したほうがいいと思うんですが,見解をお伺いします。 182 ◯佐久間公益財団法人神戸いきいき勤労財団常務理事兼事務局長 今御指摘のございました就業開拓員でございます。おっしゃるとおり,西区のほうに配置しておりまして,令和2年度の実績でいいますと,民間団体には──企業には671企業,公的団体には88団体,合計759企業・団体のほうに訪問をしたという実績でございます。その中で,相談がございましたのは80件ですが,結局成約できた件数は41件,契約金額で申し上げますと1,700万円強の契約が結べたというのが今申し上げました就業開拓員の活動実績でございます。  やり方をもっと変えていかなければならないということですが,我々の過去の状況でいいますと,就業開拓員は西区だけに置いて,今現在まで変わってないんではなくて,ほかの区にも置いておった時代もございました。ただ,西区には工業団地があるというふうにおっしゃっていただきまして,そのとおりでございますが,ほかの区で活動するに当たりまして,なかなか就業に至らないというような,突然訪問していくわけでございますから,至らないということで,ちょっとその部分を検証した結果,最終的に今は西区だけに残っておるという状況でございます。  ただ,今,社会というか,高齢化の変化も起こっておりますから,我々もその辺のニーズ,企業側と会員側のニーズを両方研究いたしまして,今後の在り方を考えていきたいと思います。  以上でございます。 183 ◯理事(高橋ひでのり) ぜひ検討していただきたいんですが,やはり参考になるのは,障害の就労支援だと思うんですね。東京大学と連携して,超短期就労事業というのが,垂水区のすいせいという社会福祉法人でされて,商店街の店長さんに,店長さんでなくてもできる仕事ないですかということで,いろいろ聞いていって,帳簿の整理とか清掃作業はできますと──簡単な清掃作業ですね,そういうことで仕事を割り出して,超短時間でその仕事を障害者にやってもらうと,やっぱりそういうかなり工夫の要る,短い,そんなに肉体的な負荷のない仕事をやはりシルバー人材センターもこれから探していく必要があると思うんですね。その対象としては,先ほど答弁でもあったような福祉局とか,いろんな神戸市の関係部局に,いろんな就業のネタはあるわけですから,当然,そういうところにもいろいろリサーチをしていただく必要はありますし,もっと福祉関係のいろんな事業所とか,いろんなところにやっぱり営業といいますか,就業開拓を広げていただきたい。  ぜひ,そういうことでやってほしいんですが,役所の場合,優先発注という制度が法的に認められてますのでね,こういう公的なシルバー人材センターが優先発注で契約を可能である,そういったこともあります。実際に,伊丹市の雇用福祉事業団がそうやって,優先発注でどんどん福祉的な仕事の開拓をやってますのでね,そういった事例も参考にしながら,ぜひちょっと在り方を見直していただければと思います。要望しておきます。  以上です。 184 ◯委員長(徳山敏子) 他に。 185 ◯理事(堂下豊史) 平成28年4月からシルバー人材センターの業務拡大に係る特例措置,これが創設をされ,施行をされております。具体的には,シルバー人材センターの業務のうち,派遣,職業紹介に限り,週40時間までの就業を可能とするといった内容です。働く意欲のあるシニアの就業機会の拡大,さらには人手不足に悩む企業の人材確保につながることを期待をしております。特例措置の創設から5年が経過をいたしました。神戸市シルバー人材センターはこの間,どのような取組を行ってきたのか,御答弁お願いします。 186 ◯佐久間公益財団法人神戸いきいき勤労財団常務理事兼事務局長 シルバー派遣の特例措置の件でございます。  御存じのとおりと思いますが,シルバー人材センターの取り扱う業務は高年齢者等の雇用の安定等に関する法律に基づきまして実施している事業でございまして,いわゆる法律で定められておりますのは,臨時的・短期的,これはおおむね月10日程度まで。また,軽易な業務,これはおおむね週20時間までということで規定されておるわけでございます。  先ほども御答弁申し上げましたが,シルバー人材センターから紹介する方法には請負と派遣と職業紹介事業と,この3つがございます。  今,理事御指摘いただきました特例措置につきましては,そのうちの派遣と職業紹介の部分でございますが,週40時間までの就業可能となった28年の4月1日以降,我々が今現在,実績として持っておりますのは,2件でございます。  以上でございます。 187 ◯理事(堂下豊史) 2件ということなんですけども,対象業種,あるいは開始年度ですね,そのあたり御答弁いただけますか。 188 ◯佐久間公益財団法人神戸いきいき勤労財団常務理事兼事務局長 当財団のほうでは,平成30年1月に兵庫県シルバー人材センター協会を通じまして,知事のほうに各種商品小売業の指定申請を行いまして,平成31年3月に知事指定を受けております。  以上でございます。 189 ◯理事(堂下豊史) 商品小売業ということなんですけども,印象として,業種あるいは職種の拡大の余地があるのではないかという印象を私自身持っております。  他都市,例えば福岡市ですね,保育園での保育士補助,あるいは福祉事業所での送迎運転の仕事などにも派遣の職種を対象としているようです。そういったことも踏まえると,本市も介護あるいは保育分野,人材不足に悩んでいるこれらの業種・職種にも対象業種を拡大すべきではないのかというふうに思うんですが,そのあたりの議論はセンターの中で行われてますか。 190 ◯佐久間公益財団法人神戸いきいき勤労財団常務理事兼事務局長 この部分は発注者,いわゆる企業側がどういうニーズがあるのかというのは,大きく関係してくるのではないかというふうに我々は思っております。就業開拓というのは,我々のほうから攻めていくわけでございますが,この特例措置を使って,週40時間まで引き延ばした長期間の労働力を求めておられるかどうかというのは,企業側のニーズが大きく関係してこようかと思います。  それともう1点,この件数2件という実績が非常に数字だけで申し上げますと少なく感じるところでございますが,もともと20時間までのシルバーの会員は,そこそこ就業しているわけでございまして,特例措置のこの部分で延ばした場合,企業側──発注者側が何が変わるのかと申し上げますと,手数料,我々会員に払う賃金分にプラス手数料というものをいただいて我々財団は運営を賄っておるわけでございますが,その手数料につきまして,通常の派遣,シルバー派遣の20時間未満,法定どおりの部分でいきますと,手数料は20%いただいております。20時間を超えまして,30時間未満になりますと,これはもう1%だけが上がるだけで,21%になるんですが,40時間未満まで引き上げますと,手数料が36%ということで,大きく上がってまいります。これは,何で手数料が上がってまいるのかと申し上げますと,これはあくまでも派遣ですから,労働雇用契約が締結されます。従業員になります。となりますと,20%未満でありますと労災保険だけの加入でいいんですが,20から30になりますと,それにプラス雇用保険,さらに40までになりますと健康保険という部分が,いわゆる間接人件費が発生してまいりますので,それを賄うために手数料を多く頂いているという状況でございますので,この手数料の負担を企業側──発注者側がどう考えているのかという部分は大きく影響しているんではないかというふうに我々のほうは考えております。  ここの部分を伸ばしていくことを我々財団のほうで検討しているのかという部分につきましては,正直申し上げまして,なかなかこの手数料の部分,日々我々が話している部分で,上がっていくことに懸念を示される事業者が多いために,積極的にこの部分を我々のほうから働きかけているという部分は今時点ではございません。  以上でございます。 191 ◯理事(堂下豊史) 基本はニーズが手数料の関係で,そこまでしてシルバーから派遣してもらわなくてもいいというふうに,どちらかというと考えられてるような印象で私取ったんですけど,御答弁,そういうことですか。理解としては。 192 ◯佐久間公益財団法人神戸いきいき勤労財団常務理事兼事務局長 我々財団としては,そのように感じておるということでございます。 193 ◯理事(堂下豊史) そのあたり,もう少し分析をしていただきたいですね。例えば,大阪市ですけども,契約金額に占める派遣の割合──神戸市の場合は手元の資料,直近で頂きましたけども,契約金額に占める派遣の割合,令和2年度で16.9%,一方で請負が83.1%ということでなってます。  一方で大阪市,派遣が27.6%,請負が72.4%ということで,神戸市よりも派遣の割合が10.7ポイント多くなってます。この数字だけ見ると10.7ポイント多くなってるんですけども,様々な要因があるかと思いますし,一概に28年4月から施行された特例措置の影響によるものではないかもしれませんけども,そのあたりの分析をそもそもされているのか,他都市と比べて,特に政令市ですね──比べてされているのか。されているのであれば,どのように御見解なのか,あるいはされてないならば,必要だと思いますけども,そのあたり御見解をお聞かせください。 194 ◯佐久間公益財団法人神戸いきいき勤労財団常務理事兼事務局長 今,理事申されたとおり,大阪市の派遣の数字はそのとおりでございます。我々分析といいますか,他都市比較の中で,大阪が27.6の派遣がありという部分は,神戸が決して低いというふうに考えておるわけでございませんでして,もともとこのシルバー人材センター事業というものが請負から始まったものでございまして,社会の企業側のニーズであるとか,会員のニーズを受けて,法律が改正されまして,シルバー派遣という事業が後天的に発生しております。なので,どこの全国のシルバー人材センターにおきましても,請負のほうが高率でありまして,派遣のほうが低率になっておるということが1つございます。  さらに,先ほどの特例措置の部分も,他都市,政令市全部を見たわけでございませんが,4つ,横浜,名古屋,大阪,京都という部分を見ますと,この我々が行っております特例措置の対象となっている部分は,神戸市のほかは横浜と京都で,この2市だけでございまして,大阪や名古屋は未指定となっております。いわゆる指定を受けてないので,実績もゼロでなっております。指定されております神戸,横浜,京都の中で,神戸は先ほど申し上げた2件ということでございますが,横浜は6件で10名だけの就業というふうに聞いてございます。京都については,指定は受けておりますが,実績はないと。この辺も踏まえて,先ほど申し上げました発注者側の意向というものも大きく影響しておるんではないかというふうに見ております。  以上でございます。 195 ◯理事(堂下豊史) 大都市の状況を今御紹介いただいたんですけども,そのほかの政令市の状況も,やはりこの際,分析をしていただいて,申し上げたいことは,適正な姿であれば,それでいいんですが,私ここで申し上げたかったのは,企業側のニーズがないのに,何が何でも派遣でというつもりはもちろんございませんし,印象として,そのあたりの分析の余地が一層あるのではないかという印象を持ってますので,先ほどから質疑をさせていただいているんです。ですから,そのあたり,今,5大市の状況,御答弁ありましたけども,ほかの政令市についても,いま一度分析・研究をされた上で,シルバーの方の働きたいニーズ,それと企業側の来ていただきたいニーズが本当に合ってるのかという分析をしていただきたいと思いますが,もう1度御答弁いただけますか。 196 ◯佐久間公益財団法人神戸いきいき勤労財団常務理事兼事務局長 ありがとうございます。今の御指摘受けまして,今後,他の政令市やそれ以外の部分も含めて,トレンドを見ながら,企業側のニーズをどういうふうにお聞きになられてるのかを含めて,ちょっとヒアリングしながら,今後の検討にさせていただきたいと思います。 197 ◯理事(堂下豊史) まずは政令市だと思いますけども,他の都道府県見てますと,間口が広い印象を受けてます,派遣の間口がですね。小売だけじゃなくて,先ほど申し上げたように,介護,保育の分野に間口を広げてる都道府県が多いような印象,ホームページだけの情報ですけども,多いように思うんですね。先ほど5大市の御答弁ありましたけど,5大市,確かに少ない印象です。なぜなのかなというのが,ほかの都道府県ができて,なぜ5大市は少ないのかというところは,もう少し私自身も整理していきたいですが,そのあたりどのように考えられてますか。
    198 ◯佐久間公益財団法人神戸いきいき勤労財団常務理事兼事務局長 申し訳ございませんが,今,まだ検証できてるわけではございませんので,一定の考えを申し上げるのは,今ちょっと難しいんでございますが,まずは,なぜそういう現象になっているのか,単なる発注者側の事情なのかどうなのか,ただ,職種に関しては保育とか介護という部分に手を広げていっておられるという部分はあろうかと思いますので,そこも含めて,また検証させていただきたいと思います。 199 ◯理事(堂下豊史) ぜひ,検証のほう,よろしくお願いします。  以上です。 200 ◯委員長(徳山敏子) 他にございませんか。  (なし) 201 ◯委員長(徳山敏子) 他に御質疑がなければ,公益財団法人神戸いきいき勤労財団の審査はこの程度にとどめたいと存じます。  委員の皆様に申し上げます。  次の一般財団法人神戸農政公社の審査に入ります前に,当局側の出席者の入退室がありますため,5分間の休憩をいたしたいと思います。   (午後2時49分休憩)   (午後2時56分再開) 202 ◯委員長(徳山敏子) ただいまから外郭団体に関する特別委員会を再開いたします。  休憩前に引き続き,経済観光局関係団体の審査を行います。  それでは,一般財団法人神戸農政公社について当局の報告を求めます。 203 ◯西尾経済観光局長 それでは,ただいまから一般財団法人神戸農政公社の事業概要につきまして御説明申し上げます。  お手元の事業概要の1ページをお開き願います。  まず,当公社の設立趣旨でございますが,市域の農漁業の振興及び里山・農村地域の活性化に資する事業を実施することにより,市民福祉の向上と市域農漁業及び里山・農村地域の発展に寄与することを目的としております。  2ページから4ページには法人の概要,5ページから11ページには定款を記載しております。  12ページをお開き願います。  令和2年度事業報告でございます。  1.施設管理運営に関する事業,(1)六甲山牧場では,指定管理者として料金徴収や動物の飼育管理等の管理運営業務を,また自主事業として神戸チーズの製造販売や売店,レストランの運営等に取り組みました。  13ページを御覧ください。  (2)海づり公園では,指定管理者として平磯海づり公園の管理運営業務を,また自主事業として活魚の販売や売店の運営等を行いました。休園中の須磨海づり公園については,施設の維持管理業務を実施いたしました。  14ページをお開き願います。  (3)水産体験学習館では,指定管理者として漁業に関する展示等の管理運営業務を,また自主事業として売店等の運営を行いました。  (4)フルーツ・フラワーパークでは,施設の維持管理,優良苗の生産配布,花壇,果実栽培等の管理運営業務を,また自主事業として売店の運営などを行いました。  (5)神戸ワイナリーでは,施設の維持管理や修景業務のほか,レストラン,バーベキュー場等の運営を行いました。恒例イベントの開催はできませんでしたが,密対策をとったクイズラリー・キッチンカーフェス等を行い,ワイナリーの賑わいづくりを図りました。  (6)神戸市西部域漁港では,漁港等の緑地管理,清掃,道路および通路管理,監視・保安警備等の業務を実施いたしました。  (7)栽培漁業センターでは,施設の維持管理,魚介類の飼育放流に関する業務,栽培漁業に関する情報収集・発信等の業務を実施いたしました。  15ページを御覧ください。  2.自主事業,(1)神戸ワイン事業では,神戸産ブドウ100%を原料としたワインおよびブランデーの製造と販売に取り組みましたが,新型コロナウイルスの影響を受け,売上げは減少いたしました。  16ページをお開き願います。  事業別収支明細書でございます。なお,以下金額の100万円未満は省略させていただきます。  表の左側,収入の部,最下段,収入合計は13億8,900万円,表の中央,支出の部,最下段,支出合計は13億6,700万円,表の右側,収支差額の部,最下段,収支差額の合計は2,200万円でございます。  17ページから24ページには,正味財産増減計算書,貸借対照表等をそれぞれ記載しております。  25ページを御覧ください。  令和3年度事業計画でございます。  公社は,市域の農漁業の振興および里山・農村地域の活性化に資する事業を実施することにより,市民福祉の向上と市域農漁業および里山・農村地域の発展に寄与するという定款の目的に基づいて,令和3年度からは新たに里山・農村地域の活性化に取り組むとともに,引き続き六甲山牧場,海づり公園等のレクリエーション施設の運営,神戸ワイナリーやフルーツ・フラワーパーク,栽培漁業センターの管理運営等を実施し,神戸市の農漁業振興施策の一翼を担う事業を行います。  25ページから28ページには,具体的な事業内容を記載しております。  29ページを御覧ください。  経営改善の取り組み状況でございます。  1.主な事業の取り組みとして,(1)ワイン事業,(2)六甲山牧場事業,(3)海づり公園事業,(4)フルーツ・フラワーパーク事業に取り組むほか,2.借入金の状況にございますように,借入金については,令和2年度7,000万円を償還し,残高は11.2億円となっております。今後もキャッシュフローを重視した経営を行い,着実に借入金の返済を行ってまいります。  30ページをお開き願います。  事業別予定収支明細書でございます。  表の左側,収入の部,最下段,収入合計は15億1,900万円,表の中央,支出の部,最下段,支出合計は14億9,000万円,表の右側,収支差額の部,最下段,収支差額の合計は2,900万円でございます。  31ページから35ページには予定正味財産増減計算書,予定貸借対照表等をそれぞれ記載しております。  また,36ページには,令和2年度における主要事業の計画と実績の比較を,37ページには,平成30年から令和2年度までの主要事業の推移をそれぞれ記載しております。  以上,一般財団法人神戸農政公社の事業概要につきまして御説明申し上げました。何とぞよろしく御審議のほど,お願い申し上げます。 204 ◯委員長(徳山敏子) 当局の報告は終わりました。  これより質疑を行います。  一般財団法人神戸農政公社について,御質疑はございませんか。 205 ◯委員(川口まさる) 一般財団法人神戸農政公社さんのこの名称についてちょっとお伺いします。  今月1日に,一般財団法人神戸みのりの公社から一般財団法人神戸農政公社へと変更したとのことですけれども,これはどういう意図で改称を行ったのでしょうか。 206 ◯福島一般財団法人神戸農政公社常務理事 神戸みのりの公社という名称でございますけれども,平成12年4月以降,約20年間にわたって親しまれてきた名称でございますけれども,公社といたしましては,この4月に,神戸里山・農村地域活性化ビジョンの実現に向けて,新たな役割として市から里山・農村地域の活性化に関する事業を受託することとなりました。公社といたしましては,市と公社の政策目的を合致しつつ,時代の変化に応じた事業内容を再編していく必要があると判断し,法人名をより分かりやすく,明確に示すため,理事会,評議委員会の所定の手続を経まして,7月1日から名称を一般財団法人神戸農政公社というふうに変更したところでございます。  以上でございます。 207 ◯委員(川口まさる) このときに法人設立趣旨の目的の部分に追加された,「里山・農村地域の発展に寄与すること」というのが追加されてますが,これを実行していくために,今後の事業はどのように進めていくのでしょうか。 208 ◯林一般財団法人神戸農政公社里山農村地域振興本部長 今後の事業の進め方ということでございますが,7月1日の法人の定款変更に合わせまして,公社内に新たな部署としまして,市職員3名,それから公社職員3名,部長級の兼務発令4名によります里山農村地域振興本部を設置したところでございます。今後,さらに体制強化を図り,市と連携して神戸里山・農村地域の活性化ビジョンの実現に向けた取組を加速していきたいと考えております。  現在は,ビジョンに定めております持続可能な農業の振興,農村定住環境の整備,自然・文化・環境の保全の3本柱に沿いました農地保全活用事業,空き家保全活用事業,さらに,里山資源保全活用事業,そして人材育成マッチング事業の4事業を柱といたしまして,里山・農村地域の活性化に取り組んでいるところでございます。  事業の推進に当たりましては,昭和54年の設立以来の農漁業の振興に資する事業を担い培ってまいりましたスキルですとか,人脈などを生かした取組をしていきたいと考えております。  これまで市が実施してきた事業であります農村定住促進コーディネーター事業や農村サポーター事業などにつきましても,より現場に近い形で農業者や民間企業と連携いたしまして,機動的に実施していくとともに,現場の生の声を反映させながら施策を展開し,そのノウハウを蓄積・継承していくことができるものと考えております。  一例を挙げますれば,農村サポーター事業では,農業に興味のある都市住民に対しまして,基礎知識や技術の習得に必要なカリキュラムを実施しまして,農業サポーターとして登録をいただきまして,労働力が不足しております,例えば新規就農者ですとか,そういった農業者とマッチングをいたしまして,援農活動を実施していくことが,これまでの野菜の栽培の基本コースですとか,旧農業公園内での神戸ワインぶどうコースを実施するとともに,例えば,トラクターとか,そういう大型機械の操作等を学ぶ本格コースなども設置しまして,このたび,現場に近いところで生産者の方と協力して実施していこうとしておるところでございます。  例えば,研修の一環としまして,トラクター等の機械の操作の研修につきましては,地元の営農組合から直接指導を受けるなど,生産者とのつながりをつくり,取組をしまして,マッチングなどを進めていきたいと考えております。  公社としましては,まずは受託した事業を着実に進めまして,様々な他の地域の取組を学び,これまで蓄積したスキルですとか,例えば果樹の栽培技術,園内修景や施設管理,さらに市の里山地域活性化ビジョンの事業に取り組む中で習得していくスキルを生かしながら,受託事業のみならず,独自の事業として採算に乗る部分があれば,積極的に取り組むなど,里山・農村地域の発展に寄与できるよう努めてまいりたいと考えております。  以上でございます。 209 ◯委員(川口まさる) ありがとうございます。里山・農村の維持,持続可能な農業とか,農地保全・活用とかというのは,人口減少を鑑みると実際には相当困難だと思います。技術革新などによって省力化・自動化・効率化が不可欠だという認識に立って取り組んでいただきますよう要望いたします。お願いします。 210 ◯委員長(徳山敏子) 他にございませんか。 211 ◯委員(松本のり子) 須磨の海づり公園とワイン事業,この2点についてちょっとお聞きします。  まず,海づり公園ですが,昨年度も私たちの会派の議員がお聞きをしました。そのときに,担当局長が需要の動向なども検討しながら調査を進めていくと言われましたが,どのようなまず調査をなさったのかお聞きします。 212 ◯安岡農政担当局長 須磨の海づり公園でございますが,30年8月の台風によりまして休園をして,現在も休園しているところでございます。  当初は,委員御指摘のように被害を受けた箇所だけを修理いたしまして再オープンするつもりではございましたが,構造体の傷みが激しかったということと,老朽化も進んでいたということで,当初の計画では安全性の確保が難しいというふうに判断いたしまして,昨年度は調査をしてございます。調査方法といたしましては,どのような改修が必要か,それから民間事業者に対しての投資意欲とか事業性について確認を行ったところでございます。 213 ◯委員(松本のり子) 改修が必要かどうかということで,このまま維持管理をしていくというふうに,先ほど報告でおっしゃったということは,改修の必要性を認めてないということですか。 214 ◯安岡農政担当局長 より安全にこの園を改修するやり方を検討いたしまして,検討した中身をまず御紹介させていただきますと,いわゆる構造体と同様に,そのものの傷みが非常に激しくて老朽化が進行していたというところがございまして,調査を行ったところでございます。 215 ◯委員(松本のり子) この海づり公園は海上を利用した市民ニーズに合った施設であると,全国で初めてのこういう海づり公園,ほかの自治体も神戸が造って,同じようなものを造っていったという経過もあるんですけれども,例えば,渡橋のところ──橋,そこだけをまずコンサルなんか入れて改修をして,その渡橋のところだけで,まず釣りを楽しむ人が利用することはできないのか。全部改修しようと思えば,やっぱり莫大なお金がかかると思うんですが,とりあえず少しずつ改修していくというようなことはできないんでしょうか。 216 ◯安岡農政担当局長 もう少し具体的に,どのようなことで改修ができるかというようなことを調査した結果を申し上げますと,まず,全体を改修するとなれば,概算ではございますが,約35億かかるということでございます。これを一部分ずつといいますか,最低限でも一部分直しまして,安全に釣りをしていただける状況ということで,例えば,第1釣台とか,第2釣台とかいうような,少しずつ直していくというようなやり方を考えましたところでも,概算で約25億円かかるというような形のことが出てございます。  また,我々といたしましては,これを再オープンするに当たりましては,民間事業者さんにヒアリングを行いまして,施設運営について興味を示される釣り事業者さん──施設運営を行う,興味を持たれた釣り事業者さんはおられたんですけれども,施設改修への投資を行う事業を行う方の意向が確認できなかったというところがございまして,このコロナ禍でございますので,なかなか民間の投資意欲が以前より低くなっていること,それと多額の費用を要することから,現時点では復旧するのは難しいというふうに考えてございます。 217 ◯委員(松本のり子) 補修するに当たって,いろんなことを考えながら,どういうふうに補修したら国からのお金が出るのかというようなことは検討されてるんですか。何か,検討したら出るような気もするんですけど。 218 ◯安岡農政担当局長 31年度ぐらいの当初のときでは,災害復旧事業債を活用することができないかというような形のことは検討させてもらいまして,その際,国の交付税措置の可能性もあったんでございますけれども,今言いましたように,安全に釣りを楽しんでいただくというふうになれば,当初考えていたような復旧では安全にしていただくことができないということが分かりましたので,こういった改修をするという部分につきましては,今のところ,国に措置していただけるようなメニューがないというところでございます。 219 ◯委員(松本のり子) メニューがないということですけども,ほんとこれまでずっとほってて,塩害もあり,だからせめて塩害を止めるための防錆処理とか,あと最低の補修工事だけでも,先ほど25億もかかるとおっしゃいましたけれども,それは神戸市で見て25億という数字をたたき出したのか,あるいは業者さんに来てもらってやったのか,その辺はどうなんですか。 220 ◯安岡農政担当局長 調査に関しましては,民間の事業者に調査をしていただきました。 221 ◯委員(松本のり子) 長年,神戸市民,あるいは市民以外の,市外からも来て,本当に珍しいこの釣り場で楽しんでおられる,ましてやこのコロナの中で釣り人口も増えているとも聞いているんですけれども,一部で25億ですが,この25億ぐらいだったらね,私は神戸市としては出せるような気もするんですけども,なぜこれでちゅうちょなさっているのかなと思うんですけど。 222 ◯安岡農政担当局長 釣りを楽しんでいただくという意味では,もう1つ,平磯の海づり公園もございますし,そこをしっかりと御案内してございます。委員御指摘のように,釣り人口はこのコロナのときでは,少し伸びましたけれども,ピーク時から比べましたら,非常に少なくなっているところは事実でございます。とはいえ,我々も再開することを諦めているわけではございませんので,部分部分でどういった形ができるかということは,引き続き検討していきたいというふうに考えてございます。 223 ◯委員(松本のり子) 再開は諦めてないということですので,そうしますと,来年までに,今年中に何をどう調査・検討をしようとされてるんですか,次のステップとして。 224 ◯安岡農政担当局長 今申しましたように,被災前の形,いわゆる全面的な復旧にこだわらず,範囲を限定して復旧するという場合はどうかというような,金額的な部分につきましては,おおよそ我々は選択肢を持ってございますので,あとは民間事業者の投資意欲の回復を待ちながら,引き続き一緒にやっていただけるような事業者を探していきたいというふうに考えてございます。 225 ◯委員(松本のり子) ということは,他人任せというのか,どうしても民間事業者じゃなくて,やはり先ほども言いましたけども,市民ニーズに合った海づり公園という意味では,市がもう少し主体的にはできないものなんですか。どうしても,民間さんにお願いしないとできないものなんですかね。 226 ◯安岡農政担当局長 繰り返しになって恐縮ではございますが,平磯の海づり公園もございますし,まずはそちらも利用していただきながら,また,やはりこれぐらいの金額がかかってまいりますので,よりよいサービスをしていただくということになれば,民間の投資もしていただくような形のことが我々はベストというふうに考えてございますので,引き続き事業者などを探しながら検討していきたいと考えてございます。 227 ◯委員(松本のり子) もう,じゃあ,まとめますが,先ほどもこれ言いましたように,全国で初めて造った,神戸市が造ったすばらしい市民ニーズに合った施設ということは,日本を私はかつて代表してたものであると,このように思ってます。そういうものをもっと,本当に愛着持って,民間企業どうのこうのよりも,25億で渡橋のところ,一部分が釣りができるようなことが最低できるのであれば,やはりここは検討をしっかりと,市としてどうするのかという,そういうすばらしいものなんだというところでの検討を早急にしていただきたいと,民間任せじゃなくて,違う方法を,神戸市としてこれを再開するという方向で考えていただきたいということを申し上げて終わります。  次に,ワイン事業なんですけども,このワイン事業の収入を見てますと,平成29年3億1,500万で,平成30年が3億4,000万と,令和元年が3億5,800万,令和2年で,コロナの影響で2億7,800万と,収入がどんと令和2年で落ちてるんですけども,ここ数年順調に推移してたんだなということを改めて感じました。  今後も同様に,売上げの上昇が見込めば,このワインの赤字体質が改善されるんかなと思うんですが,この今回の,令和2年の損失が,これがコロナによる一時的なものなのか,あるいはコロナ以降の,アフターコロナとしての,今後経常的なものになっていくのかという見極めというものを,今しないといけないと思うんですが,それはどういうふうに見極めているのかお聞かせください。 228 ◯福島一般財団法人神戸農政公社常務理事 令和2年度の減収につきましては,まさにコロナの影響というふうに理解しております。令和3年度,今まだコロナ禍が続いておりますけれども,令和4年度,もしも回復すれば3億台について確保できるというふうには認識しております。  以上でございます。 229 ◯委員(松本のり子) ということは,このコロナが終われば回復していくというふうに思われてるんですよね。本当にそうなればいいなと思うんですけれども,アフターコロナの中で私たちがレストランとか,いろんなところに食べに行ったり,飲みに行ったりすることがどうなっていくのかということも含めて考えられて,回復していくというふうにお考えなんですか。 230 ◯福島一般財団法人神戸農政公社常務理事 飲食店の休業要請が回復した場合,あるいは酒類が十分に提供された場合については,回復するというふうに見込んでおりますけれども,一方で,ここ数年,神戸ワインというのが非常に認知度が高くなってきておりますので,その辺でいろんなところから引き合いがあるというふうになっております。販路も,今までは神戸市内とか,神戸近郊というふうになっておったんですけれども,大手酒販会社と連携しながら,全国展開をしたり,商社と組んで海外展開を図ったりしておりますので,徐々に認知度は向上しておりますので,コロナが落ち着けば,徐々に徐々に回復していくものと考えております。  以上でございます。 231 ◯委員(松本のり子) 海外展開というところで,先ほど御報告にもありましたが,中国や香港やマカオのほうにということなんですが,10年ぐらい前からワインが中国のほうに行ってると思いますが,大体この収入金額の中で何%ぐらいが今アジア,中国,香港のほうに行ってるんでしょうか。あんまり私はないような気もするんですけど。 232 ◯福島一般財団法人神戸農政公社常務理事 令和2年度につきましては,ほとんど出てないというような状況でございますけれども,令和元年度の輸出額につきましては1,200万円ということで,3,500本近くという形になっております。  以上でございます。 233 ◯委員(松本のり子) その3,500本が本当に毎月毎月3,500本出ていけば本当に言うことないんですけれども,海外展開といっても,やはり中国とか,そういった香港とかは,もう世界中の物がそこに集中しますので,その中で打ち勝つというのは,やっぱり非常に厳しい部分があると思うんですね。私も中国行ったときに,デパート行って,神戸ワインがどの辺にあるのかと,10年前は真ん中ぐらいに置かれてたのを,今は本当に端っこの一番下の段に置かれてたりしたら,ほんともう悲しくなりますけれども,そういう意味では,やっぱり,なかなか海外で競争するにはまだまだ難しいだろうなというのを実感として感じました。  国内の中で,だからもう,このワインを続けていくのであれば,本当に先の見通しっていうのが非常に重要になってくると思うんですね。コロナが終わったら,また大丈夫だと,何か,そういう安易な考え方でいいのかなと思うんですけども。本当にまた戻る余地があるのかどうかということは,やっぱり真剣に考えていただきたいなということを申し上げて終わります。 234 ◯委員(山下てんせい) よろしくお願いします。まず,何点かあるんですけども,先に,早いほうから。海づり公園のホームページなんですけれども,非常に古いですよね。海づり公園のホームページ,調べたい情報になかなか行き当たらない不便さがあるんですけど,やっぱり釣りやる方なんかに,いろいろ意見を聞きますと,もうちょっとちゃんとしたほうがいいんじゃないかというふうな指摘を受けたんですけど,この後,どういうふうにしていくのか,方針をお願いします。 235 ◯福島一般財団法人神戸農政公社常務理事 確かに,海づり公園のホームページ,非常に見にくいというか,古いというか,文字と図柄だけというようなことで,魚の写真についても,図鑑のような表示になっております。この海づり公園のホームページにつきましては,平成12年度から同じような形でずっと運営してきておりますけれども,今もう既に発注をしておりまして,9月ぐらいに新しいホームページになるのかなというふうに考えております。実は,神戸農政公社で行っておる事業につきましても,順次ホームページをリニューアルしておりまして,例えば,フルーツ・フラワーパークにつきましては29年,神戸ワイナリーの部分につきましては平成30年,六甲山牧場につきましては,令和3年の4月からリニューアルしているところでございまして,海づり公園につきましては,9月をめどにリニューアルしたいなというふうに検討しておるところでございます。
     以上でございます。 236 ◯委員(山下てんせい) ありがとうございます。そのように,新しくなるらしいよということをお伝えしておこうかなと思うんですけど,ただ,先ほどもちょっと,松本先生のほうからも須磨の海づり公園の話ですけど,出ましたけど,何度も申し上げますとおり,釣り人と漁師のすみ分けというのはすごく大事なことで,これは海の安全を守る意味では,必ずルール立てて,しっかりと協力してやっていかないといけない部分ではあるんですね。実際,釣りをしてもいいところ,してないところって把握している人はあまりいなくて,把握をしていても,正直,まあいいだろうということで,いわば釣り人による,本当は釣りしたらいけないところに入って釣りするという行為が横行しているわけでございます。  本当の意味で,しっかりとしたレジャーとして根づくためには,やはりマナーとか,あるいは釣りというものをもっと知っていただく必要があるんじゃないかなと思いますので,新しいホームページにはやっぱりそういった情報も盛り込んでいただきたいなと思います。ちょっと,もう発注しているということで,今さら何かできるのかなという気はするんですけれども,いかがでしょうか。 237 ◯福島一般財団法人神戸農政公社常務理事 今のリニューアルのコンセプトでございますけれども,これは海づり公園の魅力を伝えて,誰もが行ってみたいと思わせるようなサイトデザインにしたいなということと,あと車椅子とか,家族連れ,これらの方が利用できるように,利用者の立場に立ったホームページの改修をしておるということでございます。  また,釣果や料金など,やっぱり見たい情報がどこにあるのか,すぐ見つけやすくするような形でのデザイン,あるいはメールフォームや問合せフォームなど,こういったものを加えたいというふうに考えております。  こういったことを今のコンセプトとして考えておりますけれども,今御指摘があった部分についても反映していきたいというふうに考えております。  以上でございます。 238 ◯委員(山下てんせい) もうメールフォームよりも,恐らくフェイスブックかツイッターのほうが速いと思いますので,それでどんどん書いてもらえばいいと思うんですね。職員の皆さんが一生懸命面白く盛り上げることも大事なんですけど,やっぱりこういう,参加することも大事だと思いますので,その辺はちょっと仕様の部分に入っていきますので,もうお任せしますけれども,そういった観点でしっかりと改修のほどをお願いいたします。  次の質問にまいります。  農業公園の再整備計画についてであります。  先日,自民党のメンバーで,今の農業公園視察させていただきました。サウンディング等を行った中で,ゾーン設定が今なされておりますね。現在の敷地や建物などを生かしながら,求める機能を最大限に発揮させるため,ゾーンを分けて考えているということなんですけれども,今,とりあえずJAさんと組んで,どのような改修方向で考えていらっしゃるのかということを,一応,この場で説明のほうをお願いいたします。 239 ◯安岡農政担当局長 旧農業公園の再整備につきましては,山下委員につきましては,委員会等でも御審議いただいてございますが,平成30年度から検討を開始いたしてございまして,令和元年ではサウンディング型市場調査,令和2年度につきましては事業者ヒアリングを実施いたしまして,今年度,食と農をテーマといたしました新たな食文化の創造拠点をコンセプトとした民間資金のノウハウを活用した再整備を行う全体運営事業者の公募を実施しようとしているところでございます。  委員おっしゃいましたJAの六甲のめぐみにおきましては,現在,六甲のめぐみは市内の生産者650名の方が出荷していただいている直売所でございまして,売上げが全国9位,また年間約60万人の集客を誇る施設でございますので,神戸市といたしましては,再整備におきまして,この農産物直売所は様々な農産物が集まる農業総合拠点というふうな位置づけでございますので,さらなる生産の拡大につながるような拡充・強化を図ることができるような重要な施設になっていただけるよう,JAのほうと相談しながら,移転先等につきましては,既に決定しておるところでございます。 240 ◯委員(山下てんせい) それで,今計画の中では,要は旧農業公園の敷地の中に六甲のめぐみが入ってくるということです。六甲のめぐみの現在の位置はというと,ちょうど農業公園の入り口の前のところにありまして,それを内側に引き込んでくるということは,大きな集客効果があろうかと思います。  そういった意味で,それはプランとしては支持するものではあるのですが,一方で,私どもが視察した中で,非常にもったいないなと思ったことがあります。というのは,現在,敷地の中にあるブドウの木,農業公園が発足当時からブドウを育てて,もう樹齢が恐らく30年,35年になろうかというブドウの木がたくさんあるんですけど,現在,ワインオーナーズクラブということで,企業さんがブドウの木を育てると,ブドウの木の育成に参画すると,そういったことをやってます。参画の企業さんを紹介しますと,ニッケさんとか,あと赤穂化成さん,あるいは田村淳さんなんかも,大人の小学校ということで,企画で,1畝参加していただいたりしている。あと,白鶴さんも入ってるんやったかな,酒造会社さんなんかも入って,あとはカキ殻の有効活用とかいうことで,カルシウムをまくといいということで,そういった実験もしている。非常に有効にブドウの木を使われていると思うんですが,六甲のめぐみが移転されること,あるいは今度,整備をされることに伴って,そのブドウの木が切られてしまうと聞きました。非常にもったいないことだなと私は思ったんですけれども,その点について説明を求めます。 241 ◯福島一般財団法人神戸農政公社常務理事 現在,旧農業公園内にあるワイン用ブドウの木でございますけれども,旧農業公園内では1万9,000平米,1,981本のブドウの木が植わっております。  一方,農産物直売所に予定されているエリアでございますけれども,3,500平米の451本ということで,大体2割のブドウの木,畑が一応予定地とされております。  また一方で,神戸市全体,西区と北区でブドウの木があるわけでございますけれども,それにつきましては,全体で42ヘクタールで3万4,000本近くということになります。  先ほど質疑のありました,一応予定地になっているブドウは全体で考えると大体5%ぐらいというふうに理解しております。この5%と言われましても,貴重なブドウの木でございますので,伐採する,あるいは移植するしかないというふうに考えておりますけれども,1本1本のブドウの木の状態を見て,移植するのか,あるいは伐採するのか,その辺については,今後,場所も含めて市と協議しながら公社としては進めていきたいなというふうに思っております。  以上でございます。 242 ◯委員(山下てんせい) ありがとうございます。今,答弁ありましたとおり,ちょっと伐採の可能性も選択肢としてあるということなんですけれども,正直なところ,私はワインオーナーズクラブの事業ですね,これは要は,どういういきさつで始まったのかということはちょっと説明割愛しますけれども,事業として非常に魅力的だし,今の時代,ワイン用のブドウの育成に携われるところなんて,もうほぼないですから,こういった事業の評価をしていただきたいなというのが1点と,やはりできるだけこういった,もうしっかり育って,ブドウを実らせ続けている木を伐採するというのは,ちょっと私,どうしても忍びない,これも1つ,神戸市の貴重な財産ではないかと思いますので,何とかブドウの木を生かす方向で考えていただきたいなと思うのですが,局長,いかがでしょうか。 243 ◯安岡農政担当局長 再整備に当たりましては,事業者のヒアリングや市民アンケートを既に取ってございます。その際にも,広大な敷地内にワイナリーがあることとか,ワイン城として整備された建物やブドウ畑など,自然と調和した景観を形成していることが魅力であるというような御意見も頂いてございますので,我々再整備に当たりましては,ワイン用ブドウ畑を施設のシンボルであると,特別感のある景観を維持していくものであるというふうなことは,まずはしっかりと考えているところでございます。  大変申し訳ないですが,しかしながら,旧農業公園,現地を御覧いただいたかと思うんですが,斜面地が非常に多くて,活用できる土地が限られているというところでございまして,一定程度でございますけれども,新たな土地を造成しないと整備が困難であり,また再整備をよりよいものにするためには,申し訳ないですが,一部,ワイン用ブドウの木の撤去については,やむを得ないというふうに判断させていただいてございます。  しかしながら,先ほど公社のほうも申し上げましたように,ワイン用ブドウの木は,我々も非常に貴重なものと考えてございますし,オーナーズクラブ様の活動方法につきましても,非常に共感しておるところでございますので,撤去されるワイン用のブドウ園の活用につきましては,引き続き──実は30年ぐらいたちますと,高樹齢木といいますか,なかなかブドウのほうもできがちょっと落ちてくるというふうな部分もございますので,全部が全部というわけではございませんけれども,また新しい部分のものもあったりとかしますので,隣に果樹団地などもございますので,どのような移植などができるかということを含めまして,公社と一緒に研究してまいりたいというふうに思ってございます。 244 ◯委員(山下てんせい) その点はよく熟慮いただいて,何とか,いいようにしていただきたいなと思います。  あと,ワインの事業なんですけども,かつて,本当にワインの総量買取りをしていたときと比べて,現在のワインというのは本当に質も良く,評判もよくなっていっております。  一方で,そないにたくさんつくれるものでもないということも理解しておりますので,これから先はある程度,生産量と需要のバランスというものを見ながら,我々が手軽に楽しめる価格帯のものも,もちろん欲しいのですけれども,いわゆる高価格帯の品質の良いワインというものの開発,たゆまぬそういった努力をすることによって,しっかりと質・量ともに世界に誇れるワインになってもらいたいなと思っております。  そのお膝元にあるワインの果樹ですから,しっかりその育成方法も含めて,再整備に当たっては,守るものはしっかり守っていただきたいなとお願いして,質問終わらせていただきます。 245 ◯委員長(徳山敏子) 他にございませんか。 246 ◯理事(上畠寛弘) すみません,ワイン事業に関してございますけども,ありがとうございました。ワイン事業に関して,G20のサミットにも採用されたということで,大変評価が高いと。このブランディングは本当にサミットを機に,どんどんもっとこれ展開していってもらいたい,いいブランドやなと。例えば足利市のココファームワイナリーとか,あちらも洞爺湖サミットで使われたことでさらに飛躍していったということがございますから,もうどんどん,このG20ブランドに便乗して使っていただいて,またプレミアムな形で,前河南委員長もおっしゃってましたけども,やっぱりこれはもっとブランディングしていただいて,海外展開に役立ててほしいですし,このワイン事業,農政公社の独自の事業でございますから,このノウハウというのもまた山下委員おっしゃっていたようなブドウの木もさることながら,このノウハウもまた評価が高いところでありますので,ここをもっと市役所のほうとも連携して,海外展開に注力していただきたいと思うんですが,いかがでしょうか。 247 ◯安岡農政担当局長 理事おっしゃったように,G20のところで使われたということで,コロナ前の話ではございますが,非常に人気がございまして,引きも多かったところでございます。ちょっとコロナで今残念なところになってございますが,我々もこれまで神戸ワインにつきましては,長年にわたりまして大切に育ててきたブランドの1つであるというふうに認識してございますので,また,表示方法も変わりまして,我々ここでできてますのは神戸産ワイン用ブドウを100%使った日本ワインだというような形で,ほかではPRできないような形のワインに育っているところでございますので,引き続き公社と一緒になりまして,また観光部門とも一緒になりまして海外展開なども積極的に進めていきたいというふうに考えてございます。 248 ◯理事(上畠寛弘) ぜひお願いいたします。プロパーの職員の方々もすごい頑張ってらっしゃるお話聞きましたし,大変評価してございますので,これからも応援していきたいと思いますので,よろしくお願いします。  以上です。 249 ◯委員長(徳山敏子) 他にございませんか。 250 ◯理事(林 まさひと) 少しだけ質問させていただきます。1番の施設管理運営のところで,六甲山牧場の指定管理事業の(ウ)に但馬牛の飼育業務というふうになっているんですが,これは指定管理事業なんですけど,規模的にはどのくらいの規模で,どういう意義を持ってやっておられるんでしょうか。 251 ◯福島一般財団法人神戸農政公社常務理事 公社で行っております但馬牛の繁殖事業でございます。これは神戸ビーフを拡大していこうということでございまして,今現在,6月末で17頭の但馬牛を飼育しているところでございます。今後は,素牛を20頭ぐらい育てて,そこから産まれる子牛を生産農家のほうに販売していくというようなことで,神戸ビーフを広めていきたというような事業でございます。  公社で請け負ってるのは約1,000万ということで,飼育・繁殖等を行っているところでございます。  以上でございます。 252 ◯理事(林 まさひと) この規模で,ここは委託事業であれですけど,採算としてはどうなんでしょうか。 253 ◯福島一般財団法人神戸農政公社常務理事 我々受託しておるのは1,000万程度で受託しておるわけですけれども,令和2年度につきましては,1頭販売したところでございまして,牛の価格につきましては,約40万円という形になっております。  以上でございます。 254 ◯理事(林 まさひと) 今,枝肉というか,牛の価格がなかなか低迷をしているというようなニュースも聞いていますけれど,20頭に増やしていって,ここが安定供給の元になっていくという,そういう構想なんですか,それの若干の補助と,但馬牛というか,神戸牛全体のマーケットの中では。 255 ◯安岡農政担当局長 肥育素牛の供給頭数につきましては,やはり今不足しているというのが現状でございます。繁殖農家のほうも減少しているというところがございますので,肥育素牛の供給不足が続くと思われますので,ここだけで全部を賄うというものではございませんけれども,先ほど言いました数から,どんどん産まれていって,素牛を肥育農家のほうへ供給していくということで,市内の畜産農家の経営安定につながるものと考えているところでございます。 256 ◯理事(林 まさひと) それで,肥育素牛から子牛ということですけれども,今はほとんど受精卵を移植するというのが牛の大半になっていると思うんですけれど,平野町にあるこうべ育成牧場の事業との関係,ここはちょっと公社ではないかもしれませんけれど,分かれば,ちょっと説明お願いします。 257 ◯椿野経済観光局副局長 今御指摘ありましたところ,こうべ育成牧場,西区の平野町にございます。この牧場につきましても,子牛の育成というような形の部分で国有林を借りて整備したものでございます。今御指摘ありましたように,当初は農政公社の前身の団体で管理しとった部分ございますが,今は全農なり,県なり,民間団体等,事業体を組みまして,そこで子牛の育成に努めているところでございます。 258 ◯理事(林 まさひと) 何か,もうそれほどの頭数ということでは聞いてないんですけれど,これもまだ実験的な状況なんですか,それとも,ここからどこか採算ベースに酪農家を委託していくのか,その辺の展望はあるんでしょうか。 259 ◯椿野経済観光局副局長 当初やっておりましたスキームというのを一旦,25年度で終わらせておりまして,そこから試験的に,先ほども申しました事業体で取り組んでいるところでございます。今後の進め方につきましても,その実績を見ながら考えていきたいと思ってございます。 260 ◯理事(林 まさひと) 神戸ビーフそのものは,神戸のブランドとしてぜひ発展をさせていっていただきたいと思いますので,様々な努力の中の一環だと思いますが,引き続きよろしくお願いいたします。  以上です。 261 ◯委員長(徳山敏子) 他にございませんか。  (なし) 262 ◯委員長(徳山敏子) 他に御質疑がなければ,経済観光局関係団体の審査はこの程度にとどめたいと存じます。  当局,どうも御苦労さまでした。 263 ◯委員長(徳山敏子) 本日御協議いただく事項は以上であります。  次回の委員会は8月5日木曜日,午前10時より,こちらの28階第4委員会室において,都市局関係7団体の審査を行いますので,よろしくお願いいたします。  本日はこれをもって閉会いたします。  どうも御苦労さまでした。   (午後3時49分閉会) 神戸市会事務局 Copyright (c) Kobe City Assembly, All Rights Reserved. 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